小説の書き方(2) ~僕なりの感想に対する姿勢~
特にターゲットにする読者層を決めず徒然なるがままに筆を走らせる、このエッセイ。
今回の御題は「感想」である。
なろうにおいて書かれている感想について、僕なりの考え方をまとめてみた。
エッセーというジャンルにおいて、なろうに関する話題は注目を浴びやすいと言える。
疑う人はエッセー・ランキングを確認してほしい。小説の書き方やテクニック等に関する内容が多くランクインしている。少し多すぎる気がしないでもないのだが、それだけ身近な問題だと多くの方々が感じているのだろう。
「なろう」におけるトラブルの一つに感想があるのではないだろうか?
僕自身はこの手のトラブルに遭遇したことはないが、嫁さんからはちょくちょく聞く。人間同士のやりとりなのだ。誤解や言葉の齟齬、想いのすれ違いが発生するのは、ある程度止むを得ないのかもしれない。とはいえ、トラブルを避けたいと思うのは誰しもだと思うのだが、トラブルを避けるために当たり障りのない感想は書きたくないと思うのも人情であろう。
僕が思うに「なろう」とは、作者と読者が対等な関係で向き合う場ではないだろうか。
作者と読者は雇用関係でも師弟関係でもない。故にどちらが上位でも下位でもないということになる。とは言え友人でもない。ツイッターやフェイスブックのフォロワーに近い関係にあるような気がするが、僕はどちらも利用していないので割愛させてほしい。
対等な関係なのだからタメ口で良いかもしれないが、やはり社会人として――僕は学生であろうともネットという匿名性のある空間を利用する以上は社会人だと考える――最低限の礼節をもって接するべきだと思う。
僕が今まで書いて来た感想が堅苦しい文面なのも、その辺に理由がある。
勿論、半分は地の部分もあるのだが。
他人行儀過ぎる文面が良いとは言わないが、見ず知らずの人間から「貴方の作品はゴミです。死ねばいいと思う」と感想を書かれれば僕でもキレる。極端な例と思うかもしれないが、実際ごく稀に見かけるのだから笑えない。友人と向き合った形でなら笑って流せるだろう。言葉と違い文字となって残るため、いつまでも尾を引き後味が悪い。
トーンを和らげてオブラートで包むのが大人の対応ではないだろうか。
言葉とは言霊である。
それが例え文面だとしても人の精神に多かれ少なかれ影響を与える
自分は小説を書いていないから、或いはIDを持っていないから質の悪い言葉を書き込んでも問題ないと思う人もいるかもしれない。だが、書き込まれた文字は確実にネットという空間に存在し続ける。書き込まれた相手だけでなく、偶然目にした人物にも言霊となって影響を与える。
いずれは回り回って自分に返ってきたりもする。
少し哲学か宗教的話になってしまったがネットという空間は、地域や社会、そして国境すら超えるのだ。相手と何の接点がないように思えても、その実は違う。ネットを利用し続ける限り、絶対に自分が影響を与えた人間と出会わないという保証はない。
感想を書き込むとき礼節を持ってと僕が指摘しているのは、なにも作者に対してだけでなく、将来有るかもしれない自分への配慮を考えた方が良いと僕は主張したいのだ。
「この展開は詰まらないからやり直した方が良い。僕は好きじゃないから、もう読まない」という類の感想も御門違いだと思う。
何故か?
繰り返しになるが作者と読者は雇用関係にない。作者と読者の関係ではあるが、連載雑誌の読者と作者の関係ではないのだ。金銭のやり取りがないのだから読者の期待に作者が応える義務などなく、感想で指摘できるとしたら「いままでのストーリー展開から別の可能性もありえたのではないでしょうか? 例えば――」的な提案である。
採用するしないは作者の胸三寸であるが、貴重な御意見と受け止めてくれると思う。
僕はいままで二百以上感想を書いてきたのだが、最近気を付けているのは抽象論にならないようにしている点だ。
例えば「なんか読みにくい」とか「台詞が説明的過ぎて」とか。
感想を拝見する中で似たような指摘を見たことがあるだろう。僕自身頂いたことがあるのだが、正直伝えたい点は理解出来るけれど何がどう悪いのか判断しかねるケースもあった。読み手の感性と作者の感性には齟齬があり、ニュータイプのように察することなど出来ない。なにより、時間をかけて感想を書いているのだから、相手が理解しやすいようにする方が建設的ではないだろうか。
最近は、そのように考えるようになってきた。
何が問題となっているのか具体例――第何話のどの部分かを抜き出し――を提示し、自分ならどのように修正するのか御提案してみる。
このようにすることで作者様も理解されやすいですし、自分も問題を精査できるため同じ症例を防止できる。
感想とは作者様だけのために書くのではなく、自分の勉強のためにも生かすことができるのだ。
感想で絶対しないように気を付けているのが、大学教授の方々がされるような批評や採点。
作者と読者は対等な関係なのだ。
丁寧に書かれているのは分かるが正直上から目線で書かれているように感じてしまい、読んでいて余り気持ちが良くない。良薬は口に苦しと言うが良薬を与えるのは医者であり、患者と医者の関係は対等な関係ではないのだ。医者には患者のためにベストを尽くす義務があり、そのためには苦い薬を与える権利が与えられている、と僕はこの諺を理解している。
友人でもない人物が対等な関係の相手に対して、上から目線で批評や採点をするのは少し違うのではないだろうか?
そのような感想を書かれる方を否定はしない。ニーズもあるようだし、得るモノもあるのだろう。
だが、僕は些か首を捻る。
偉そうなことを書いているが具体例を提示している記述は、ダイレクトすぎて作者様の心をえぐると嫁さんから指摘されているので、僕の感想も余り良い例ではないかもしれない。
感想を書くと言う行為は難しいものだと、毎回思う。
こんな感じで感想を書いていますね。
御参考になれば幸いです。




