表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/45

車の買い替え

 特にターゲットにする読者層を決めず徒然なるがままに筆を走らせる、このエッセイ。

 今回の御題は「車の買い替え」である。

 前回「車を所有することのデメリット」を読まれた方は「おいおい、嫌なら乗るなよ」と思われるかもしれないが、地方都市に住む人間にとって車は必需品なのだ。どれだけ嫌いでも付き合わざるを得ないのである。

 車を所有する以上、いつかは車の買い替えをしなければならない。それが今回やってきたのだ。車嫌いの人間がどのような思考で車種を選択したのか? この点について書いていこうと思う。

 尚、具体的な車種やメーカー名の記載は、運営からNGと判断される可能性があるので控えさせてほしい。

 


 車が嫌いなのだから、当然ながら値が張る車は論外となる。

 あえて記載しなくとも予想出来ると思う。結果的にスポーツカータイプや3ナンバーは除外される。

 車が嫌いなのだから、嫌いなモノに余計な支出をしたくないのだ。

 可能なら一円も払いたくないのだが、余りに安い車は構造上問題が発生しやすい傾向がある。勿論、状態の良い中古車に当たればいいのだが、状態の良し悪しは賭けに近い面があると僕個人は思う。中古車会社の方々への悪意はないのだが、どれほど状態が良い中古車でも新車に劣るという点は否定できない事実だろう。なにより、僕は賽を振るつもりはない。

 以上の点からスポーツカータイプや3ナンバー以外で、新車限定に絞り込まれる。


 運転にさほど自信がない僕にとって、出来るだけ事故に会いにくい車種が好ましい。

 最近は歩行者検知機能が付いている車種があるのだが、標準装備でないとかなり値がする。検知できなかったり誤反応したとき、結局ドライバーが責任を取らされる気がするし、安易に頼り過ぎるのは怖いのもある。

 英国の某車番組ではないが、「車は人間が制御するべきだ」との主張に共感する面も否定しない。

 いずれにしても、今回は歩行者検知機能を採用しないことにした。

 

 事故に会いにくい車種とは大雑把な要求だが、多分視界が広いことが事故の防止に最も効果的ではないだろうか? 死角があると歩行者や自転車を巻き込みやすいものだ。

 RV車は車高も高く視界も広くて良いと思うかもしれない。

 確かにそうなのだが、ここで立ちはだかるのが距離感の問題である。

 ぶっちゃけ、僕の距離感が確かなのは全長4メートル以下の車種に限定される。可能なら3メートル90センチ以下がベスト。

 それより大きなセダン・タイプの車種にも乗ったのだが――約全長4メートル20センチだった――散々ぶつけて金ばかり食った。

 慣れろと思うかもしれないが、僕にとってセダン・タイプは大きすぎたのだ。


 ドライバーにとって距離感は重要な要素だと、僕は思う。

 バックしたり曲がったりするときなど、ドライバーは体で知っている距離感で操作する。中二的に言えば

車の装甲越しに相手との距離を感じるのだ。アムロ・レイのようなニュータイプ程ではないが、あれに近い感覚である。

 ここで問題となるのは、一度体で覚えた距離感は中々抜けない点だ。

 癖と言ってもいい。

 要は慣れなので時間をかければ覚えていくものなのだが、覚えていく過程でどうしても車をぶつけたりする。ぶつけるといっても建造物やガードレール等に軽くこすったりする程度。軽微な損傷なのだが、事故というものはこのような積み重ねで起きるものだと僕は思う。

 ハインリッヒの法則で言うところの――労働災害における経験則の一つである――「1つの重大事故の背景には、29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するという法則」という奴で、300の異常か29の軽微な事故が軽微な損傷にあたると僕個人は考える。

 ハインリッヒの法則を元に「僕のドライビング・テクニックはどうなのか?」と自己問答したのだが、全長4メートル以上の車を操作して事故を起こさないと言い切れる要素が全くなかった。

 他の方は分からないが、僕個人は余計なリスクを冒さない選択を取ることにした。

 なにより修理で金は飛ぶ。

 残念ながら車に自己修復機能は無い。SFアニメや映画のようにナノマシン技術や流体金属による自己修復機能が搭載されたら爆発的に売れると思う。

 「あきらめちゃだめだ!」と某ロボット主人公の様な台詞を吐いて再挑戦するには、コストがかかりすぎる。 

 第一、僕は車が嫌いだ。

 嫌いなことに余計なコストをかけたくない。

 以上の理由から自分の距離感は全長4メートル以下と割り切ると、選択肢はコンパクトカーに絞られる。可能なら3メートル90センチ以下がベストなのに10センチ長めにしたのは、それではあまりに車種が限定されるから譲歩してみた。



 全長は分かったが、次は高さが問題となる。

 僕の身長は183センチと比較的高いのだが――いや自慢ではなく、極めて重要な問題なのだ――これだけ身長が高いと天井に頭が付くケースがある。何より問題なのは信号機が見えないケースがある点だ。一時停止ラインで停車したときなど、最悪首を傾げないと青なのか赤なのか分からないという冗談のような状況が発生する。

 個人的にはシティーハンターの――最近はエンジェルハートといった方が理解しやすいか――冴羽 獠が愛用しているミニクーパを購入したいのだが僕の図体には小さすぎるのだ。冴羽 獠の身長が186センチ(アニメ版では191.4センチ)だったことを考えると、体を屈めながらとは言えよく運転出来たものだと感心してしまう。

 僕にとってどの程度の高さならOKかは難しいが、室内長1メートル80センチ程度あると問題ない。



 話は変わるが、僕の住む土地は雪が降る。

 どこに住んでるかは個人情報なので答えられないが、北陸、東北、北海道のどこか。

 僕は雪国の住民なのだ。

 2メートルも降る豪雪地帯ではないが、年に数センチしか降らないような地域でもない。冬には除雪車が走り路面が凍結することも間々ある。

 このような地域に住む住人にとって車に求めるのはパワーであり、パワーがある車とは四駆ということになる。二駆で走行した経験があるから分かるのだが、スタッドレスタイヤを履こうとも空回りするときはするし――使い物にならないというわけではない――結構傾斜がきつい坂で停車したときなど前に進まないという事例もあった。加速を付けるため後ろに下がるしかないのだが、後続車がいたから後退も出来なかったときは流石に焦った。

 現在のスタッドレスタイヤは性能が良いのだろうが、とてもじゃないが怖くて試す気になれない。メーカーがプレゼントしてくれるならともかく、自腹で新車を購入するなら尚更だ。


 以上の点から、僕が車に求めるのは自分の体型と住む地域に合った車種である。

 ・全長4メートル以下、可能なら3メートル90センチ以下

 ・室内長1メートル80センチ程度

 ・四駆

 ・普通自動車


 僕の要求に見合った車種は、意外にも国内メーカーにはほとんど無かった。

 いや、二年前まではあったというべきだろう。

 二駆ばかりがラインナップされている。

 二駆であっても車の制動を変えることで滑りにくいタイプをラインナップすることで、四駆を廃止する方針のようだ。値が張る四駆は、大都市部では確かに不要な装備かもしれない。

 雪国の人間には非常に困った傾向であり、僕が購入した販売所の方も意外な結果だったと語っていた。

 室内長1メートル50センチ程度なら四駆で何車種もあるのだが、信号機が見えないので論外である。もう少し身長が低ければ問題ないのだが183センチもあると、どうにもならない面があるのだ。

 

 ここに至っては妥協するしかない。

 僕は普通自動車は諦め、軽自動車に視点を変えることにした。

 軽自動車ならば僕が要求するスペックを満たす車種がいくつも存在する。勿論、軽自動車である以上、パワーは普通自動車に劣るのだが一応四駆である。

 雪道走行時にどれほど支障が発生するかは不透明だが、独身時代に軽自動車を乗っていた嫁さんは問題ないと言っている。不安は多いにあるのだが、停車時に信号機が見えにくい問題とパワーとを天秤ににかけたとき、パワーに関しては多少妥協することにした。

 一応四駆、そう四駆だ。

 多分、大丈夫だと信じている。



 某自動車会社の関係者の方々は、軽自動車ばかり売れる現状を値段や税金面での優遇策を槍玉に上げているようだが、少し安易ではないだろうか。

 彼等の指摘は分からないでもないが、一言云わせてほしい。

 雪国の人間はパワーの必要性から四駆を求める傾向があり、コンパクトカーでは室内長が低い車種しか四駆はないのだ。僕等は決して滑りにくいから四駆を求めているのではない。僕等が求めているのは発進時に空回りせず、雪があろうとも物ともしない車種。自らの実体験から四駆を求めてしまうのだ。

 車の制動を変えて滑りにくくする方針は分かるが、所詮二駆である。

 勿論、四駆で走行中滑ってしまうと止まらない問題があり実際事故が発生しているのだが、車が走行しにくい状況よりはマシだと判断するのだ。そのリスクを許容した上で四駆を求める。 

 以上の理由から二駆に対する拒否感があり、「RV車のような大型車か? 軽自動車の四駆か?」を迫られるケースが存在する。それも、決して少なくないケースである。雪国において四駆を求めるニーズに即さない車種を創り上げている以上、軽自動車の販売増に拍車がかかるのは止む負えない面がある。

 これは僕だけの見解ではなく、僕が新車を購入した販売所の方も激しく同意されていた。

 


 日本人は大型化しつつあるという現状を踏まえた上で、雪国のニーズを汲み取っては頂けないだろうかと僕は切に願う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ