異世界保育士
どうやら私は異世界へ転生したようだ。子どもたちを散歩へ連れて行っていた時、暴走するトラックから子どもを守るため、道路に飛び出たところまでは記憶にあるのだが、私は今異世界にいる。異世界へ転生する時に、命をかけて子どもを守ったことにより、転生神より、特別な力を貰い、異世界へ転生した。私が選んだ能力は、「保育士」異世界へ転生するにおいて何の役に立つかはわからないが、子どもが好きな気持ちは転生する前と変わらないようだ、しかしどうやら私の転生した国には福祉という概念が存在しないようだ。
現代においてはさほど珍しく無くなってきてはいるが、私は前世では男性保育士として現場で10年ほど働いていた。転生した国では第三王子として転生したが、妾の子ということもあり、将来的に王になるということはありそうにもない。しかしこの国の現状を見るに、この国では激しい貧富の差が顕著である。王族や貴族は優雅に暮らし、城下町にはスラムが点在し、ありとあらゆる犯罪が横行している。私からしてみると福祉という概念そのものが無いこの国では、当然と思うのだが、家族や王族は問題意識を持っていないどころか、あまり関心がないようだ、私は父であるとともに王であるリチャード王に自ら嘆願し、孤児、保育に欠ける児童を預かる施設を国内に一つ作ってもらえることになった。幼きころから前世の記憶を持ち、妾の子とはいえ、優秀であった私はリチャード王にそれなりの信頼を得られているようだ、しかし私はいきなり大きな問題が目の前にある、それは人を育てるための人がいないということだ、いくら私が保育士の能力の恩恵を受けても、国中の子どもを一人で見るというのは現実的ではない、しかし、




