炎の精霊
「俺はアルマ、んで」
「私はエレノアだよ!」
先程までぶっ倒れていたとは思えない元気の良さでエレノアが挨拶をする。
さすがは精霊だ。回復能力もかなり高いのだろう。
シャーロットはふむふむと頷き、
「アルマは不思議な力を持っているのね! あたし、あなたとはすごい運命を感じたわよ!」
嬉々とした様子で答えると、エレノアが満面の笑みで前に出る。
「運命ってどういう意味?」
「ええ? なんだろ、胸が熱くなるような?}
「ドキドキする?」
「ドキドキ? うーん、熱くなる感じ!」
「駄目だからね!!」
「何が!?」
多分二人は会話が成立していない。
お互い一方通行というか、分かりあえないというか……。
「でもありがとね。危うく変なゴブリンに捕まるところだったわ」
「いいんだ。でも、やっぱり変なゴブリンなんだな」
「そうだね。普通じゃない感じ……? と言っても、あたしが目覚めてから変な雰囲気はずっとしてるけど」
シャーロットは指を振りながらそんなことを言って、俺の隣に立つ。
「ともあれ、あたしはアルマが気に入ったわ! 目覚めたのもきっと、あなたと出会うためだった気がするの!」
そう言って、腕を掴んでくる。
すると、エレノアがシャーロットを睨めつけて、
「おうおう、私の旦那様にひっつきすぎじゃない?」
「いいじゃん別に! ね、アルマ!」
「あ……あはは……」
俺はどうやら精霊に好かれる体質をしているらしい。
多分、俺が持つ【精霊使い】が影響しているんだろうけれど。
「それじゃあ帰るか。村長さんにも報告して安心してもらおう」
◆
「ほう……まさか祠の中に精霊が眠っておったとは」
村長さんがシャーロットを不思議そうに眺める。
ちらりとエレノアを見て、
「今気がついたが、まさか隣の彼女も精霊なのか?」
「そうだよー」
「ほほう……精霊を連れている人間とは、長生きしていると珍しいものと出会うものじゃな」
村長さんはソファに体重を預けて頭をかく。
まあ、精霊を連れている人間なんてそうそういないだろう。
俺も公爵家の息子としてある程度世界を見てきたが、精霊を連れている人間なんて見たことがない。
「ああすまない。本題じゃな、ゴブリンを討伐してくれてありがとう。これで村には平和が訪れたわい」
「いえ。俺たちはやるべきことをやっただけですので」
「そう固くなるな。君たちはこの村の英雄じゃ」
ひげを撫でながら村長さんは笑う。
「疲れておるじゃろ。どうじゃ、今日は休んでいったらいい。村としても歓迎する」
「本当ですか。それじゃあ甘えようかな」
新たな仲間、シャーロットとも色々と話たいところだ。
それに、普通に疲れている。
休めるのなら休みたい。
「村最高の宿を用意する。少し待っておれ」
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