第78話 答え
3ヶ月が経った。私たちはお城に来ていた。
「ほら、スピカ!そこ汚れてるわよ!リザはそこの隅にゴミが残ってるよ!」
「はい!すいません!」
「って!なんでレナが私たちの監視してるの!」
「2人はセレン様が連れて来たんだから私が侍女としてのいろはを叩き込む様に言われています!」
「まぁそうですよね。」
「スピカ、納得しないで!このままだとレナは私たちに仕事どんどん投げてくるわよ!」
「そんな事しないわよ。私は2人のためにお仕事を教えてあげつつ私のお仕事も手伝って貰おうと……」
「「あっ……」」
「ふーん……レナったら2人に仕事教えてるのがそんな理由なんだね。」
スピカとリザが見たのはレナの後ろにいた私だった。
「あっ……セ、セレナ様……ど、どうしたのですか?まだ会議中のはずでは……」
「ええ、でもまだシュウラが戻って来ないし、せっかくならレナの意見も聞きたいとお母様が言うから呼びに来たのだけど……どうやら今夜は甘々な夜じゃなくなったわね。」
「そんな〜……」
「まぁそれはいいわ。ほら行くわよ。みんな待ってるわよ。」
「イタタタタ!み、耳を引っ張らないでください!」
私はレナの耳を引っ張って連れていく。しかしその前に……
「リザ、スピカ……」
「「はい!」」
何故か2人は背筋をピンと張って直立になっていた。
「もしまたレナに理不尽な事されたら言ってね。しっかり躾けるからね。」
「「はい!ありがとうございます!」」
私は少し笑って2人に背を向けてレナを連れて歩きだす。
「凄いね……」
「やっぱりお姫様なんだね……」
「気品もオーラも違うよね……」
私はレナを会議室に連れてきた。
「おや、意外と早かったですね。それで……」
「なんで耳が赤いの?」
お母様とクレアの質問に対しての私の答えは……
「躾けです。」
である。
その一言で2人は納得した。そして部屋にシュウラが入ってきた。
「遅くなりました。議会が長引いてしまって。」
「いいわよ。レナさんも今来たばかりだし。」
そしてシュウラからもレナの耳が赤い理由を聞いてきたので先程と同じ答えを返した。
「相変わらず仲がいいわね。」
シュウラからはそんな言葉が返された。さぁ始まる私たちが出した結論からの考えを。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
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