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第75話 ひと休み

「で、私を殺したと思いこんで本気で殺しに行ったと?」

「はい……」


 私はレナを家に連れて帰ってから事情聴取をしていた。隣の部屋にはリザとスピカがいてミスズさんがみてくれている。


「バカ……」


 私はレナを抱きしめてあげた。


「私がレナを置いて死ぬわけないでしょー?それよりレナが死んだら私が怒り狂って全員地獄に送ってたわよ。」


 まさかレナが暴走してるとは思わなかったが怪我もない様で一安心である。


「でも、服が……セレン様に貰った服がボロボロになりました……」


「レナは私に貰った服全部順番つけるくらい大切にしてるならさ……何で着たのよ?」

「その方が気合が入るからですよ!」


 私は呆れるより先に笑いが込み上げてきた。


「あはは!流石レナね!良いじゃない。レナが無事に帰って来たのなら私はそれでいいわ。それにその服もまた私たちの思い出になったんだから良いじゃないかしら?」

「そういうものですかね?」


 納得してない様子だったがそういうものと納得させた。








 一方で、リザとスピカはミスズさんが飲み物を取りに行ってる間に話をしていた。


「なんか……あっという間だったね。」

「そうだね。」


 スピカは相槌を打って返してくれた。


「これからどうする?」

「わかんない……お母さんも捕まっちゃったし……」


 私は何も返せなかった。流石にショックが大きすぎたから私には触れられない話題になってしまった。


「嫌いだったけど……捕まっちゃうのは嫌だなー……もう会えないのは辛い。」

「うん……」


「リザは親に売られた時どんな気持ちだったの?」

「私の親は……もう顔も覚えてない。お別れもしない内に売られたから。」


「そっか……寂しくなかった?」

「寂しくないって言ったら嘘になるよ。何度も布団の中で泣いたし。何より実の親に売られったって知った時は辛かった。」


「……ごめん。嫌な事聞いたね。」

「ううん。大丈夫、今はスピカがあの時の私の気持ちに近いんだもんね。」


「はぁー……これからどうしよう……」


 スピカがそんなため息混じりの事を言うと同時にミスズさんが入ってきた。


「2人とも。ジュース持ってきましたよ。」


 言われて私たちはとりあえずジュースを飲む事にした。


「2人はまだ若いのですから大丈夫ですよ。」


 どうやら先ほどの話を聞かれていたらしい。


「それに……2人の事はセレンさんがしっかり考えてくれてるわよ。」


「セレンさんが?」


 スピカは驚いているが、私は驚かない。そこまで考えているのがセレンさんなのだから。

 ここまで読んで頂きありがとうございました!

次回もお楽しみに!

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