第73話 予想
「シエスタさん!レナが!ってセレンさん?」
リザとスピカちゃんがお店に入ってきた。どうやらレナが上手くやってくれたみたいだ。
「レナが助けに入ったのね。という事です。隊長さん。後はお願いします。」
「任せておけ。」
そうして隊長さんはコーヒーを一気に飲み干し外へと出て行った。
「……あの……セレンさん?」
「大方は私の予想通りかしらね。」
「あの……セレンさんどこまで知ってたんですか?」
「いいえ、予想と推測で動いてたのよ。スピカちゃんのお母さんは裏では結構悪い事してたから。逃げるタイミングを図ってた可能性があったの。」
「お母様が?」
娘としては当然の反応だった。だけど今は2人の今後についてだ。
「恐らくだけど、スピカちゃんのお母さんは逮捕されるわ。それでスピカちゃんはどうする?」
「どうするって?」
「スピカちゃんはまだ子供だし、お母さんがしてた事も知らなかったと思うの。だけどこのままだとお家には誰もいなくなるわ。」
「そう……なりますよね……」
「だからね。このまま学校で勉強したいのなら私たちと一緒に暮らさないかしら?」
「えっ?良いんですか?」
「もちろん。だけどもう1つ選択肢があるの。」
「なんですか?」
「リザと一緒に侍女として働くという選択肢よ。リザは学校を今年で辞める予定だったの。そしてそのまま侍女見習いとしてお城で働くつもりだったのだけど。スピカちゃんが学校にい辛いのなら今でもいいかな?って考えてたの。」
私はにこやかに話しかけていたがここで思わぬ質問をスピカちゃんにされた。
「あの……セレナさんは私たちのことを友達としか思ってなかったんじゃないんですか?」
そう言えば昨日はそのノリで話してしまってスピカちゃんには誤解を解いていなかった事を思い出して弁明した。
「あの……セレンさんはどこまで知ってたのですか?」
「だから!予想が当たっただけだってば!」
スピカちゃんからも同じ事聞かれてしまった。
その頃レナはというと……
「馬鹿な……5人を相手にして4人を沈めるとは……」
「私、座学はダメでしたが、体育は得意なんです!」
レナは相手を圧倒していた。
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