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第56話 理由

 イズミさんとシエスタさんが考えていた事。それは……


「いろんな恋愛の形の理解者を増やしてほしい」

「その為に差別的な発言を取り締まって欲しいわ。」


 イズミさん、シエスタさんは2人で考え出した答えはこれでした。


「分かりました。ですが具体的には?」

「ギラのように応援して欲しいとは言わない。でも理解して欲しいの。私たちだって人間でたまたま恋したのが同性だった。それでいじめに遭うなんてあったらいけないと思うの。」


「最初に惚れたのは私からなんです……いじめられていた私をイズミが守ってくれたの。だけど今度は親からも……その時も結局イズミとギラが矢面に立ってくれた。私の為に……」

「何言ってるの、私たちの為にでしょう?」


 イズミさんに言われて少し凹むシエスタさん。しかし改めてギラさんは2人の為に頑張ってくれたと思う。


「ギラさんは本当に最後まで2人の幸せを考えていましたね。」

「その言い方だとギラは死んでる感じになるわね。でも本当にそうね。子供を作れって言われて私が了承しても馬車を用意して遠くにほとぼりが冷めるまで離れてろって言うくらいだし……」


「イズミさん達はあの時何故逃げなかったんですか?逃げるという選択肢だってあったはずですよね。」


 私の疑問に答えたのはシエスタさんだった。


「ウチの家系は色んなところに分家がいるんです。上手くかわしたとしてもいずれは逃げきれず捕まるか、自害しかなかったんです。それにこれ以上皆さんに迷惑をかけられませんでしたから。」


「もし、私たちが逃げた場合、力を貸してくれた人たちに迷惑をかける可能性があった。特にセレナさんの名前を出した以上国王の娘は約束の場にいておきながら約束を履行させることの出来ない無能と広められるのも嫌だったの。だから逃げるという選択肢は始めから私たちにはなかったのよ。」


 やはり大人なんだなと思ってしまう。私は追い出されたという建前になっているが結局はあの王子から逃げたのだからそう思うとこの2人は心も強いのだと改めて思った。


「話が脱線してしまったわね。法案の話よね。差別的な言動の取り締まり、及び理解の促進をして欲しい。」

「そして何も障害もなく恋ができる様になれば私たちみたいにこそこそと恋愛する必要もなくなる。優しい国にしてください。」



「そうですね。同性の恋愛についての話し合い、講演などでこの恋は間違っていないと示してあげたり、ご高齢の方への理解を進めていくのも必要かもしれないですね。法案としては誰が講演に行くとかは未定ですが、組み込みましょう。」


 着実に前に進んでいる。それだけは分かりました。

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回もよろしくお願いします!


 さて、このお話も休み休みですがもうすぐ一年が経ちます。本当にここまで付き合って頂きありがとうございました!


これからも沢山の方に読んで貰える様に精進して行きますのでよろしくお願いします!

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