第39話 応援
「ごめんね、迷惑かけて……」
「いえいえ、イズミさんにはいつもお世話になっていますので、それに……イズミさんとシエスタさんの恋。叶えたいんです!」
私はイズミさんとシエスタさんの恋を応援するつもりだ。私とレナは運が良かっただけじゃない。みんなに支えられていたから今も一緒にいられるんだから。なのでもちろんレナも協力してくれる。
「まずは、イズミさんはどうしてもシエスタさんの両親に認めて欲しいんですよね?」
「ええ、でないと意味がないの。ここまで待ったのはシエスタもちゃんと家族から祝福されて欲しいからだもの。」
「でもさ、なんでシエスタさんのご両親はお姉ちゃんとの結婚反対だったのかな?恋愛なんて人の自由じゃん。」
「レナ、それはね、そこの家の家風や考え方があるのよ。特に名家になると格式や伝統、そして後継問題なんかも大変なのよ。」
「わぁ……私そんなところに生まれなくて良かった。」
心底安堵するレナ。そしてこれが分かっているからこそイズミさんが大変追い詰められてるという事も分かっているのだ。
「そういきいえばさ、シエスタさん達には今日行くの伝えてあったの?」
「いいえ……なるべくならこれ以上ギラには迷惑かけたくないから……私たちが遠くへ逃げようとした時もギラがシエスタに居場所と隠れ蓑を作ってくれた。これ以上の負担はかけられないわ。」
だけど私は流石にギラさんの協力が必要と感じてしまう。なのでここはレナに手伝ってもらう事にする。
部屋に戻ってレナとリザと話し合う。
「レナ、ごめんけど、シエスタさん達に手紙を届けて貰える?」
「いいですけど、お姉ちゃんは協力しぶってませんでしたか?」
「いいわ、どのみち今のままではイズミさんがどれだけ頭を下げても意味がないもの。それよりか正攻法で行った方が効率がいいわ。」
「お姉ちゃん怒りそう……」
「その時は2人で叱られましょう。」
「ええー!」
そう言って嘆くレナをよそに私はシエスタさん達へと手紙を書いていく。
「はい、お願いね。」
「はーい。」
書いた手紙をレナに渡した。そして翌日イズミさんにバレない様にリザとともに町へと向かって行った。
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