第2話 計画
「いまもどりましたー」
早苗が楽しそうに言うと神奈子が震えながら出てきて
「ありがとう。はやくここを暖めてくれ。」と言った。
「こたつはなかったのでストーブでいいですか。」と聞くと、諏訪子も出てきて
「なんでもいいから寒い」
早苗はストーブを置くと、そこに石炭を入れた。すると神奈子が
「早苗、何だいそれは?」と聞いた。
「新しい燃料です。最近とれるようになった物で、そうそうこれのことで一つお話がありまして」
「?」
早苗は火をつけた後、買ってきた本を2人に渡した。
「これは鉄道というもので、この先ほどの石炭というものを使って走る乗り物だそうです。」
「鉄道か。また懐かしいものをだしてきたな。」神奈子は言った。
神奈子は本を受け取ると、しばらく眺めて言った。
「それで、これをどうするんだい?」
「ですから、これを里との間に作れば人が集まってきて神社の信仰をふやすのにつかえると思うのです。さらに幻想郷に奇跡を起こせると思うのです!」
「奇跡は早苗が起こすんだろう。」
諏訪子が笑いながら言った。
「まぁ、とりあえずこれを読んで考えてみるよ。早苗が言うんだからすごい物なのだろう。」
神奈子はそう言うと、本をもって自分の部屋に入っていった。興味がわいたようだ。
「私は二人に任せるよ。ほどほどにがんばりなよ。ちょっと私は外をみてくる。」
諏訪子もそう言って外に出ていった。外は日が落ち、月が顔をだし始めていた。
翌日、8時をまわったころ神奈子が突然くまがついた顔で
「早苗!これはすごいぞ、これなら神社いや、幻想郷中を変えられるぞ!」
そう言って驚く早苗に抱きついた。寝なかったらしい。
「神奈子様、痛いですって、どうしたんですか。」
「早苗、これから計画をたてるぞ!題して幻想郷鉄道網計画!」
「鉄道?ああ、ってあれですか。では鉄道をつくるのですね?!」
そう言って2人は抱き合ったまま飛び跳ねた。そこへ諏訪子がやってきて やれやれ という顔で2人を見ていた。
こうして幻想郷に鉄道が通ることになったのである。
そしてふたりは2日を費やして計画を完成させた。
今回は2人の掛け合いが多かった感じがします。次はこの中で出てきた計画書を投稿します。次は来週です。お楽しみに。