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東方幻想鉄道物語  作者: 山田 楓
本編(守矢神社)
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第1話 石炭

 幻想郷。日本の人里離れた山奥の辺境の地に存在する結界によって外部と遮断された土地である。

ここには妖怪や神など、外の世界で忘れられた「幻想」となったものが流れ着く。

この話はそんな幻想郷で起こったある出来事を書いたものである。


 正月も終わり、雪がしんしんと降り積もる幻想郷。その中を歩く少女がひとり。

東風谷 早苗、守谷神社に住む現人神であり、巫女である。

守矢神社は幻想郷に2つある神社のうちの1つである。

「まさか、こたつを神奈子様が蹴っ飛ばすとは。蹴ってなおるっていつの時代ですか。」

神奈子とは神社に住む神様である早苗ともう一人の神様 洩矢諏訪子といっしょに暮している。

どうやらこたつの調子が悪く神奈子が蹴とばして直そうとしたところ、本当に壊れてしまったらしい。

はじめは寒いのを我慢していたがさすがに耐えきれなくなって早苗が買いに行ったのである。

そうそう、早苗たちが使っていたのは外の世界の物で、電気で動くのだったそうだ。


 しばらく歩いていると、草が生えた建物が見えてきた。香霖堂である。店主は森近 霖之助と言い、幻想郷中の奇品、珍品、外の世界から流れ着いた物などを扱っている。あのこたつもここで買ったものだ。

「いますかー。」

早苗がドアを開ける。

「ああ、いらっしゃい。今日は何をお探しかな。」

店主が出てきて言った。

「新しいこたつはないかなーと思いまして、なければストーブでもいいですが。」

「こたつはないなー。外の世界の物はなかなか手にはいらないしね。」

店主は少し考えて、

「そうだ、あれはどうかな」と言って店の奥から窯のようなものを持ってきた。

「これは最近新しく入荷したもので、石を使って暖をとるストーブらしい。」

「石ですか?石は燃えませんよ。」

「石といっても特別な物で石炭というものを使うらしい。」

そう言うと黒いこぶしくらいの塊を取り出して説明を始めた。

説明によると、最近幻想郷で取れるようになったもので、外の世界では昔使われていたようだが今はほとんど生活において使わなくなってしまい幻想になっているらしい。

「それで外の世界では暖を取る以外には何も使われていなかったのですか?。」

「いや、そんなことはないよ。確かここら辺に関連の本があった気が・・・あったあった」

本を何冊か取り出して早苗に渡した。

「蒸気機関車?、産業革命? 何ですかこれ」

「蒸気機関車というのはこの石炭を使って走る乗り物らしい、昔は外の世界ではたくさん走っていたようだが今で違うエネルギーに変わっているいるらしい。」

すると早苗の目が突然星になり、興奮した様子で、

「乗り物ですか!? ではロボットとかも動かせられるんですか?」

早苗は実は外の世界から守矢神社ごと移住してきた外の世界の人間だ。たぶんガンダムの影響だろう。移住するときに、ひと悶着あったのだが、それは原作をプレイしよう。

「昔はそういう計画もあったようだが非現実すぎるということで野望におわっているよ。」

気迫に押されながら店主は答えた。早苗は少しがっかりしていたが、店主は だが と言い、

「この蒸気機関車というもの、もとい、鉄道に関しては可能性があるんじゃないかな。ロボットのようなものだし。」

慰めのつもりで言った。

「本当ですか?!」

早苗はまたもや興奮した。

「ではその鉄道とやらの本を全部もらえますか」

「ぜ、全部かい?まあ、いいよ。」

店主は少しびっくりしながら本を包み始めた。

「ところで、ストーブはどうするんだい?」

店主は聞いた。早苗は我に返って

「あ、忘れてました。」

そう言って笑った。

 早苗は店を後にして、神社へと急いだ。これを早く神奈子様にみせなければと、最初の怒りも忘れて小走りで帰っていった。

これからどんどん次の話も投稿していきますのでよろしくお願い致します。

話の中で森近 霖之助のところを店主と書いてますが打つのがすごく大変なので許してください。

つぎのをお楽しみに!


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