Clearth 一、仮想
いつもの白い空間がルキトには別世界に感じる。
リナがいなくなった時からこの訓練室は徐々に暗くなっていくような気がしていた。
「来たか、ルキト。お前と組むのも久しぶりだな」
マキリの隣りにはしかめっ面の少女が立っていた。
ルキトと視線を合わせようともせずに自前の長髪を払って鈴の声を発する。
「そんな奴が来たところで今日の訓練はどうせ最下位に決まってる。さっさと終わらせて休みたいわ」
マキリはそんな少女を傍らに何食わぬ笑顔でルキトに向かって親指を立てた。
「ごめん」
「ちげぇよ馬鹿。あれがシャルなりの歓迎だから気にするなってこと」
声を潜めてマキリは弁解するが、後ろのシャルは2本に結わいた髪を揺らしながら気恥ずかしそうに離れていく。
「そうだったな、慣れるようにするよ。それで残りの組は?」
「まだ来てないな」
訓練室の廊下前には数多くの生徒たちが集まってきていた。次々と訓練室に入って行く生徒たちはやる気に満ち溢れている。
「今日はみんな気合いが入ってるな」
「年に一度の記録日で気合いがないのは俺たちくらいだろ」
マキリの言葉に離れていたシャルが戻ってくる。金髪のテールが怒りを表すように揺れていた。
「マキリ、私たちもそろそろ入るわよ」
「どういうことだよ?」マキリにシャルは唇を歪めて睨みを利かせてくる。
「私たちと一緒に戦う仲間はいないってこ! と! よ! どっかの教官がこいつと一緒にするもんだから私たちは体よく落第させられる。そんな未来が見えるわねぇ~」
「そんな馬鹿な!」
ルキトは叫ぶように言ってからデバイスで確認を始めた。
「規則じゃサポーターなしでも問題ないはずだ。教官を悪く言うなよ」
マキリがシャルに上から言い返すもシャルは頭1つ下から全く物怖じしない。
「じゃあ、今私たちに待機のサイン出してる教官が1人でもいる? いないでしょ? 来るはずの残り組は不参加。決定」
ルキトの言葉を待たずにシャルは髪留めを外してルキトに投げつけ訓練室へ入って行く。
慌ててルキトも髪留めを拾った後から追った。
「4組8人でスタートする訓練をたった3人で始めるなんて無謀だ。一瞬で終わっちまう」
マキリの声にもシャルは耳を貸さないで設置された椅子に腰掛ける。起動電子音と共に周囲に明かりが灯った。
シャルは淡々とした声で操作を始める。
「訓練で命がなくなるわけじゃない。今必要なのはスコアと結果よ。この記録日にスコア0なんてやってみなさい。今までの記録がある他の2組と違って私たちはぶっちぎりの最下位で来年をスタートしなくちゃいけないのよ。それでもいいの? あ、それでもルキトよりは上ね?」
「お前ら何があったんだ?」
「はは、ちょっとね」「足手纏いは黙ってなさい」
カプセルウィンドウが2人の座席を徐々に覆っていく。
ルキトも3つ目の空いた席に座ってスタートを選択した。サポーターが搭乗していないという警告に確認ボタンを押してREADYの合図を待つ。
【搭乗席の細部が視覚野へ投影されます。各神経信号をロード】
一瞬で景色が塗り変わり実機と同じコックピットに座っている景色に変わる。
【神経の拒絶反応なし、信号グリーンより第二接続開始。30――60――90……全構成完了。これより他の参加者を待ちます】
あるはずのない質感が周囲を彩りモニターが映し出された。
【参加者が規定の人数に足りていません。開始しますか?】
承認の点灯が光る。
【開始されました】
機械音声が流れたのはルキトが手を伸ばそうとしたときだった。
「おい! ちょっとまて!」
勝手に進んで行く選択画面にルキトはコックピットでマキリとシャラの機体に向かって通信で呼びかける。
『あんたの許可なんか求めないわ。そもそもいないも同然なんだからね』
ルキトは手に握られたシャルの髪留めをおいて操縦孔に手脚を入れる。ぐちゃりとした溶液に満たされると痺れるような感覚と共に神経がリンクする。
不意にマキリがモニターに映りながらニヒルな笑みを見せ親指を立てて笑った。
『シャルはああ言ってるけど、ちゃんと付いて来てくれよ。俺のパイロット様は無鉄砲が売りだからな』
『マキリ』
シャルに窘められたマキリはやれやれと通信を切った。ルキトは機体のレスポンスを底上げするために神経接続計器の数値を上げていく。脳内に響く苦痛は神経からの信号過多でもある。
【神経接続の限界値は65パーセントです。特別な場合を除いては権限の――】
ルキトは操縦孔の中で腕のデバイス振るとをシステム画面が変更される。
【権限を確認。接続限界値を75パーセントにします】
「ぐうぅっ――」
頭を屈めながらルキトは操縦のために神経を集中させる。
【本隊の目的について説明します。本隊は仮想銀河惑星B039への衛星軌道上へ侵入。衛星C093の影に潜む機獣を殲滅します。数、敵戦力ともに不明。また4機あるうちの2機については現地に留まり本艦の護衛に尽力するものとします】
コックピットが左右に揺れてルキトの前に暗闇の宇宙が広がった。続いてシャルの声が反響する。
『恐ろしいほど単純で助かったわね。いい? 本艦護衛は無視、ポイントは最初からマイナスだと思っていいわ。軌道上に乗ったらレーザー砲と亜粒子砲の残量に気をつけながら手当たり次第に衛星C093へ一斉掃射するわよ』
マキリがそれを聞いて驚きながらに大声を上げる。
『衛星もろとも消すってことか? それは減点対象だろ』
『馬鹿? 本来4機でやる戦闘を1機と半機でやるっていうのよ。私たちが全弾撃ち尽くしたって完了できる設計じゃないわ。なら任務の難度から逆算して最高得点を叩き出すには最初の一撃で1匹でも多くを仕留めるしかないじゃない』
『目的未完了時のマイナスも込みでプラスに転じるなんて滅茶苦茶な皮算用だぜ』
『けど不可能じゃない。損失以上の結果を出せば一応の評価は得られる、ルキトもそれでいいでしょ』
ルキトにも異論はない。それでもその答えを待たずして機械音声が響いた。
【惑星重力軌道上へシフト加速します――】
シャルの切迫した声がルキトの機内に響いた。
『まずは低速度でB039へ30度から全方位へ遠距離索敵。そこから超加速してC930惑星へ最大出力で急速接近。掃射のタイミングは敵が射程へ入った瞬間!』
『「了解」』
白い人型の練習機体が背中の翼からレーザー光を発し推進する。
惑星B039はガスで覆われた不気味な水色模様をしていた。マキリがその惑星に驚きの声を上げる。
『すげえ、銅や亜鉛が多量に含まれている惑星だ。実際にこんなのがあったら資源の宝庫だぜ』
操縦席にいるシャルが言下にマキリへ叫んだ。
『意味不明なところで気を抜かないで。5秒後よ』
衛星の端が捉えられた。
超加速する機体が2機並んで惑星に接近する。
レーダーに敵影が反応した。
『今!』合図に合わせてルキトとシャルは粒子砲の掃射を開始した。
閃光は衛星の着弾点で巨大な円を描いて伸縮し、その端を虫食いのように半月型に飲み込んだ。
しかし、撃ち尽くす前に粒子砲の掃射をマキリが中断する。
シャルは唖然として口を開いた。
『なんでやめるの?』
『惑星の土壌が硬すぎる、後ろまで攻撃が届かない』
「これじゃ惑星は削れない! 退避しよう!」
惑星から飛び出すルキトたちの機体よりも早く、巨大な三角形の船艦が現れる。
その周囲には無数のクラゲのような敵が蠢いており、今の攻撃で敵意は完全に向けられていた。
『こいつ、新型じゃないのか?』
『一旦惑星の影へ! あんなの粒子砲だけで倒せる大きさじゃない!』
2機は弾かれるように惑星の裏へと逃げ回る。
追ってきたのはクラゲの機械獣――機獣だった。
「っち!」
ルキトは苦し紛れに粒子砲を後ろに放つ。
それに呑み込まれて数体が1度に分解されるが他の追随は振り切れずに組みつかれる。
『マキリ、後方任せた』
『おう』
一瞬にしてルキトの画面が光ると周囲にいたクラゲ機獣が分解されていく。
マキリの放った粒子砲が精密にルキトの周囲も片付けていた。
「助かった」
『今度感想聞かせろよ』
シャルの機体はもうルキトとかなり距離を広げている。
逃げながら攻撃という複雑な戦略行動はサポーターが居てこそ。
その現実にルキトは打ちのめされそうになりながら必死にシャルの機体を追った。
【高出力反応】
警告音と共に機体が大きく振動する。
叫び声と通信の断続的な途絶にルキトは中腰になって2人の名前を叫んだ。
『は……――にげ――……』
ルキトの機体が速度を上げてシャルの安否を確認しに向かう。
しかし、どこかに吹き飛ばされたのかシャルの機体はレーダーからも見当たらない。
敵のステルス接近を勘づいたルキトは大規模離脱に移る。
「本機は重力影響下から離脱する。小惑星群をポイントに加速」
最短時間で到着するためにルキトは出力制限のあるメーターをぎりぎりで加速し続ける。
『通信復活。ルキト、無事か?』
「ああ」
マキリの声がルキトの機内に響いた。安堵すると同時にルキトが敵の情報を求めるとマキリは落胆した声を上げた。
『すまん、腰に重いの喰らっちまった。もう地表に落ちたから離脱だ。こんなやつを相手にするなんて馬鹿げてる。お前も適当なところで戻って来いよ』
それを最後にマキリの通信が途絶する。
「おい、どうした?」
シャルの機体は戦場からのロストを示していた。それは機体の破損による消滅を意味していた。
カプセルから出たマキリとシャルはまだ接続中のルキトを見て溜息を付いた。
「不甲斐ないったらないわ。これじゃどっちが足手纏いなんだか」
「……映像出そう。ルキトが終わるまでは見届けないとだろ」
目元を拭うシャルの肩をマキリは優しく抱きよせる。
スクリーンに映し出されたルキトの機体は無数の惑星群を縫うように飛んでいた。
「だめだ、ルキトの機体はサポーターがいない。複雑な操縦をしながら敵の捕捉は難しいはずだ」
ルキトの粒子砲が小惑星の1つを貫通、融解させる。当然その影に敵はなかった。
躱しきれない小惑星に擦った片腕がひしゃげて消える。
「機体の反転が半歩遅れてきてる。このままじゃあの高出力のエネルギー砲にロックされて直撃か、小惑星に衝突して終わりね……」
シャルの指摘通りルキトの機内に警告音が鳴り高出力のエネルギー砲がその影を通過する。
跡形もなく消滅したと思われた映像に2人は息を呑んだ。
『位置を特定した』
ルキトの声がして糸のような細い閃光が先のエネルギー砲とは逆方向に向かって放出された。
【スコア1020評価:C】
0から変動したスコアと同時にルキトの機体がロストして訓練が終了する。
唖然とする2人の前で搭乗席が開いてそこに苦笑いを浮かべたルキトがいた。
「仇は取ってないけど、一矢は報いたと思う」
乾いた笑いを漏らしてからマキリが笑顔を浮かべてルキトに飛びかかった。
「こいつ!」
「なんだよっ」
2人を見てシャルは頭を下げる。
「ごめんなさい! 粒子砲で惑星ごと敵を破壊するなんて無茶なこと言って……」
「仕方ないよ、今回はいつもと違って大型の敵が本命だったんだから」
ルキトの言葉にマキリもシャルの肩を叩いて笑う。
シャルはよろけてマキリを睨んだ。
「そうそう実際小型の数はかなり削ってたし、賭けではあったけど作戦自体は大きく間違ってなかった。だろ、ルキト」
マキリの暖かな視線に気づいてシャルはむっと頬を膨らませる。
「そういうフォローはいらない」
ルキトが搭乗席のほうへ戻る。
「これ」
持って来たのはシャルの髪留めだった。
「別にいらないから。なんかムカついて投げただけだし」
頬を染めて言うシャルが早足に訓練室を後にするとマキリは戸惑いながら捕捉する。
「それな、シャルのお気に入りの髪留めだから捨てんなよ」
「えぇ?」
「面倒くさい性格だろ? お前のサポーターが時々羨ましくなるぜ。本当に捨てんなよ、たぶんさっきより酷い泣きべそ掻いて余計に面倒になる」
マキリが最後に親指を立てて扉へ向かうと出て行ったはずのシャルが扉の外で待っていたのが見えた。
ルキトは苦笑しながら少し髪留めを見つめてそこについた人形を眺める。人のかたちをしているから自分とマキリの2人を象った人形なのだろうとルキトは思った。
それから訓練室を出たルキトは廊下に肩を落として座り込む生徒や怒鳴り合う生徒たちの険悪な場に出くわした。
「俺の指示通りに動いていれば粒子砲は撃てたはずだ」
「後衛のお前ら2機が喰われたら何も出来ることはねえんだよ!」
訓練室の扉の前にはスコアが出ており、どの扉の前もそこには0の一字が並んでいる。
その異例の事態にシャルが周囲の生徒へ詰め寄ると敵はシールドがあるために少しもダメージを与えられなかったと話した。自分たちの終わった部屋にはスコアが少しだけ存在し、瞬く間に人目を集め出す。
「お前らたった3人で、どうやってこのスコアを出したんだ……?」
驚嘆とする生徒たち。
しかしそれ以上の騒ぎが一角で起こり、すぐに注目はそちらへ流れる。
生徒たちにどよめきが沸き起こる。
その声に吊られて生徒たちは背中を向けてそちらへ行った。
「現金な奴らだよ」
笑い合いながらルキトたちもその集まりがある部屋へ向かった。
表れたスコアとモニターに映る訓練の様子を眺めて一喜一憂しながら興奮の声が響く。
「流石ジェイドだ。キキやマルダとの連携も既に完成してやがる」
「おい、今ログナスが2刀で突っ込んだぞ!」
「ありえねえ、あの大砲船艦の巨体に単機で体当たりしにいくとか自殺行為だぞ!」
誰もが無謀と思う中で船艦の敵に近づく1機が光に包まれる。しかしその光は急速に色を失いログナスの機体が浮かび上がった。
「滅茶苦茶だ……発射ギリギリで仕留めやがった」
「チャージ時間をサポーターがミリまで読んでたってのか……」
生徒の声には自身を顧みない突貫を行った事に対する呆れと感嘆が含まれていた。船艦型の敵はログナスの一撃で色と動きを失い、残り2機が遙か後方で攻防を繰り広げている。
「マルダ、もう一度キキの空間力場を利用して回避するぞ」
カスタムされたキキの機体は仲間の2機とは別に惑星裏にいた。カスタムアタッチメントを多数搭載するキキの機体は機動力を捨てた完全なるサポートタイプの機体である。
「指定座標に力場発生まで、2、1――」
【高出力反応】
2つの機体が巨大な放出エネルギーに晒されると同時に左右へ弾け飛んで躱す。
2機の中央をくぐる光線。機体は姿勢を立て直して攻撃に転じた。
「ポイント3,9,441敵機のシールド消滅を確認」
「粒子砲発射」「粒子砲発射」「粒子砲発射」
ほぼ一斉攻撃によってシールドの消えた船艦の2機目が撃破された。跡形もなく消え去った敵の2機目を見て3機目は撤退していく。
【スコア49989評価:A】
訓練を終えた8人は訓練室を出るなりまるで英雄のように生徒たちから褒めそやされた。
その様子を見ていたシャルの唇がにわかに尖る。
「機体がフルカスタムなら私たちだってやれるわよ」
「その前に人数だ」
マキリが茶髪の癖毛を掻く。
「記録が出ないことにはそのカスタマイズも出来ないぞ」
聞き慣れた声が後ろから響き、周囲の生徒も振り返り敬礼を行った。
ミツイの胸や瑞々しい手脚のラインが着込んでいるスーツによって際立っていた。
「例年通り、スコア順にカスタマイズの権限を与える。またこれもいつも言っていることだがデフォルトの装備でもAスコアは出せるように設計されている。お前たちが0という評価に落ち込んだことに私は落胆しているぞ」
その後も叱咤激励しミツイがそれぞれのチームが不平不満を表情に表した。最後にミツイは健闘を称えたものの訓練生はまだまだ実力不足という現実に雰囲気は淀んだまま解散された。
重たい足取りが各々に消えて行く中、ミツイは金髪の後ろ姿であるシャルに声を掛ける。
「ちょっといいか」
部屋へ戻るだけとなった3人はそれぞれ振り返り様に驚き姿勢を正した。
「なんでしょうか」
シャルの少しぶっきらぼうな返事にミツイは暖かな目を向けながら肩に手を掛ける。
「そう落ち込むな。今回は事前告知なしの新型だ。むしろ、お前たちのチームは久々にカスタマイズの権限も手に入れたじゃないか」
「そうですけど、偶然です」
「シャルは自分にいいところがなかったからカスタマイズの権利はルキトに譲るつもりなんですよ」
「こらマキリ! 別に今言うことじゃないでしょ!」
シャルの怒気を孕んだ声にミツイは頷きながら満足げだった。
「お前たちはたった3人なのに普通以上の成果を出したんだ。さっきのデフォルトでスコアが出るという話も8人揃っての話だ。カスタマイズ権利を通常より多く特別に与えてもいいかと思ってな」
目の色が変わったのは3人共同時だった。ミツイはどこかと通信を始めてすぐに満足げな表情を浮かべる。
「ほら、許可が下りた」
「本当ですか?」
「ああ、今回は4人が不参加だった。ルキトは1人、それでスコアを出したんだ、評価に値するとのことだ」
「ありがとうございます」
シャルが頭を下げるのに倣うようにルキトとマキリも頭を下げる。
「別に私の一存じゃない。お前たちは何だかんだと言って組むと時々良い結果を出す。割と連携が取れている証拠だ。今日のようなハンデの中でこれといったチャンスも今まで与えて来なかったしな。期待が持てるという話は出ていたんだ」
その言葉の意味を3人はすぐには理解出来なかった。
「つまりだ、お前たち3人はこのカスタマイズの権利を行使して次の試験に成果がなければ……」
静寂。それからすぐにシャルは言及した。
「それはもちろん個別の評価もですよね」
「もちろんそうだ、チームとしての一蓮托生だけを言っているんじゃない。次の試験は個々の実力も含めて計らせてもらう、そこは安心しろ」
ほっと胸をなで下ろすシャルの横でルキトは肩を震わせていた。
「ルキト……」
マキリとシャルの心配をよそにミツイは不適な笑みを浮かべてルキトに寄った。
「お前はアグナーズにはならないんだろ。ここからが正念場だぞ」
シャルとルキトの腕に取り付けられたデバイスが機体のカスタマイズポイントを手に入れた通知を発した。