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遠くにいる友人への手紙。

作者: ひばり れん

高校時代の友人への手紙。勿論今も仲良しです。・・・・仲良し、だよね?

やぁ、久しぶりだね。

こんなご時世だけれども敢えて手紙にしてみたよ。

今思い出したけれど、僕の字がひどく汚いと罵ってくれたね。

今の僕の字はどうだろう。

とても綺麗に見えるだろう?

これがここ最近の僕の成長さ。



君と離れてから幾日も経った。

また同じ年が過ぎていく。でも君はいない。

僕らが選んだ道はお互い異なるもの。

だから、仕方ない。


いつかまた、別の巡り合いをすることもあるだろう。

お互いに求め合い、会合を開くこともあるだろう。

でもそれはきっとあの時とは違うだろう。


思い出話ばかりになってしまうのが目に見えている。


それは元の僕らではない。

何もかもが楽しくて仕方がなかった“友人”の時とは違うだろう。


確かに君とならどんな話でも楽しいだろう。

しかし思いでばかりでは前には進めない。

君とまた並べる日はいつまで経っても訪れてはくれない。


肩を、足を、口を、衣服を。

全てを同じにしても僕らはあまりにも違うのだから。



だから今は少し寂しいけれど、距離を置こう。

そうすればまた逢えた時にあの時のように無邪気に笑えるだろうから。

君とまだ“友人”として笑いあえるだろうから。


出来ることならば君と“友人”になる前に戻りたい。

また“友人”になるところからやり直したい。

君とまだ話していないことがあり過ぎるから。

もっともっと。君と楽しい時間を過ごしたかったと思う。


あぁ、もう紙がない。

もう一枚書こうにも丁度ストックが切れてしまっている。

これではフェルマーのようだ。

「書きたいけれど、余白がない」

一度でもいいからそんなことを言ってみたかったんだ。

よかったこれで一つ、夢が叶った。

君のおかげだ、ありがとう。


ありがとう、僕の大切な親友。

遠くないいつかにまた逢おう。



さようなら。






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