空と海の冬の花
今回は、BLとか関係なく読めると思います!
(でも、私がNLを書くのが許せないのでw)
超短いので、早い人はトランザムした気分になります。
時系列的には、プラトニックらへんの後です。
それでは、ゆっくりしていってね!
もう本格的に冬に入ってから、一ヶ月くらい経つ。
今日は特に寒く、パジャマに厚い上着を羽織ってもまだ少し寒い。異常なんじゃないかと、少しばかり思う。
そしてもうひとつ、異常じゃないかと思えることが。
今日はもう日が沈んでいるのにもかかわらず、空がうちに来ない。
別に、毎日連絡をよこしてくるわけじゃないし、でも付き合ってから空がうちに来なかった日なんて、数えるほどしかない。
何か、原因になるようなことはないか。考えてみたが、なにも思い浮かばない。昨日は、一緒に俺の家でお昼ご飯を食べて、その後は適当に俺の部屋で過ごしてた。帰る時も、空は相変わらずの笑顔で
「また明日ね」
って言って帰っていった。
うん。なにも原因になるようなことはない。
むしろ、今日も来るのが自然といって具合だ。
そんなことを考えつつ、俺は部屋で、あいつのおかげで習慣づけられている読書をしていた。
少し経ったくらいに、不意に呼び鈴がなった。
まさか!と思い本を閉じる。
まだ空だと決まったわけではないのに凄く、凄く嬉しい。
少し経つと下の階から、かーちゃんの声が聞こえた。案の定、空が来たらしい。
嬉しさのあまり、パジャマに上着という格好で階段を駆け下りていったが、そんなことを気にしている余裕なんて無かった。
玄関に行くと、寒さだろうか。顔を真っ赤にした空がいた。
「海、ゴメンな。こんな遅い時間に」
声を聞けば、安心感より興奮に似た感情がこみ上げてきて、ついついつたない返事をしてしまう。
「え、うん。いいよ、何時に来ても」
「そっか、よかった」
「それよりさ、なんでこんな遅い時間になったの?」
「あぁ・・・。ちょっとこっち来て」
そう促されるままに、俺はぞうりを履いて玄関を出る。俺が空より玄関から遠ざかると、空は玄関を閉めた。
「ん?どうしたの?」
俺が尋ねると、少し恥ずかしそうに空が言う。
「はい、これ」
それだけ言うと、空は自分の手を差し出した。
その手の中にあったのは、一輪のチューリップ。
「海。誕生日おめでとう」
寒いと感じていた外気。それが感じられないほどに体温が上がる。
・・・っていうか、俺今日誕生日じゃん。
いろんなことに戸惑いながらも、俺はプレゼントを受け取り答える。
「……あり、がと」
俯いて答える俺に対し、空は俺の頭をくしゃくしゃ撫でる。それから空は、俺を包みこむように抱きしめてくれる。
っていうか、この花どーすんだろ。
そんなことを考え気を紛らわそうとしたら、空に「耳、真っ赤」と指摘される。
俺は言い返せず、ただそれでも抱きしめられていることを幸せに感じていた。
今回は、読みやすいどころではないくらい短かったです。
でも、ちゃんと続きもありますし、書きますし!
続編とまで大きなものではないですが、今回のすぐ続きが出来ているので
また時間が出来れば書こうと思います!
海支店、いかかでしょうか?
私はこっちの方が好きですが;
そして、海の新しい企画が出来ているので、こうご期待!
それでは、読んでいただきありがとうございました~ノシ
因みに、海の誕生日は12月の12日です!覚えやすい!