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FinalJudgementOnline  作者:
始まり
8/23

訓練

遅れてすみません……

 外が大きかったから中の衝撃は相当なものだった。

 コロシアムは外から見ると球場くらいはあるだろうが、訓練用のフィールドは大体通常の大きさの体育館くらいしかなかった。

 ある程度の人数は入りそうだが訓練の内容にもよるためパーティー単位でしか入れないらしい。

 俺とエルは一緒に来たため受付のNPCにパーティーと勘違いされたらしく同じフィールドに転移されていた。

(通常はコンピュータなどで制御をするためありえないが、こういう所だけ無駄に現実っぽくなっている)

「う~ん一緒にするのか、まぁいいけどね」

「どっちがうまくいくか勝負しない?」まるで何かをたくらんでいるような目でこちらを見るエル。

「O~K~!!」

 訓練は主にアビリティのLv.上げが目的、というか初めてのVRで慣れるために一応全ての武器アビリティの練習ができる。

 そのため練習のための武器が支給されている。アイテムなどは全てカードに変換されており、目の前に置いてあるポーチに収納されている。使うためにはいちいち具現化しなくてはいけない。

「コール」「ステータスウィンドウ」そう呟きながら両手を前に出す。すると両手の前にウィンドウが現れた。

「……え……まぁ……こんなも……」呪文を唱えているかのように何やらぶつぶつとつぶやく彼女。

「コール」「オリジナルウィンドウ」先ほどと同じく彼女の両手の前にウィンドウが現れる。

 オリジナルウィンドウとはその場所特有のウィンドウである。たとえば道具屋だと購入画面が出てきたりする。基本的にはVR技術を使っているので話して買うのだが。

 この場所のオリジナルウィンドウは訓練の内容を決めるためのものらしい。ものすごい数のある武器アビリティを見て驚いたのか口をポカーンとあけている。

「……折角だから全部しちゃう?」「い~ね~」

 これを全部やるのかという感じで顔が引きつってきたエル。恐らく『しない』とでも言うと思ったのだろう。

 エルは置いてあるポーチへ手を伸ばし一枚のカードを抜く。そしてウィンドウで何らかの訓練を選択する。

「コール」「ロングソード」ボンっと彼女の目の前にRPGによく出てきそうな両刃の剣が現れ、それを何のためらいのなく手に取る。

 それをずっとみていた俺のほうを向きちょっと催促させるように彼女が

「早く出しなよ」

「先にしてもいいよ、どんなのか見てみたいし」

「そう」素っ気なく返事をし、自分の作業に戻るエル。

 何処からともなくいつもの単調なアナウンスが聞こえてくる。

 《剣術アビリティLv.F 開始します》

 アナウンスの終了と同時にポンッといかにも神社裏の木に五寸釘でうたれていそうなわら人形が現れる。

 これを切れというのか。怨念が来そうでなんとなく怖い。

「やー」そのわら人形を何の躊躇いもなく切りつけるエル。切りつけるというよりも剣の重さで叩き切るという方が正しいのだろうか。

 人形の上のHP表示を見てみると、大体六分の一は減っていた。

 実は力あるんじゃないか?、と思ってみていると

「見た目重そうだったけどアシストかなんかされてるみたい」

 確かにそんな外見をしていてデカい剣を振り回せるわけがない。

「にしてはあまり減ってないけど?」

「多分威力はそのままで動きとかがアシストされるのよ」

「じゃあ体の使い方がおかしいんじゃない?」

 エルは剣術などやってるはずもないのでそれは当たり前である。そもそもアシストとはそういう物をアシストするはずなのだ。こういう所だけ無駄にリアルな事に疑問を持ちながらも話を続ける。

「まぁそうかもね」

 そういって足を踏み込みながらわら人形を切りつけるエル。

 だがわら人形は倒れることも傷つくこともなくその場に立っている。

「あちゃー。どうするんだろう?」腕を組み暗中模索の彼女を横目にウィンドウを広げる俺。

「あれ? 始めるかんじ?」わら人形はどーでもよくなったみたいな顔をしてこっちを向く。

(動きを止めるな、動きを。この後評価あるだろうし評価下がるぞ?)

 そんなことを考えながらも相手にそんなそぶりは見せない。

「いやちょっと準備みたいな」

「へー」こっちを向いていたエルはわら人形のほうに視線を戻す。

「やっぱり剣はこのか弱い私には向いてないかも――でも一応全てSランク目指そかな」

 なにやらぶつぶつ言いながらグリップをしめなおす。

 ズサッ

 とっさに音の方を見ると、驚いたような顔でわら人形を見ているエルがいた。

 そのわら人形には肩から腰の方まで抉り取られたかのような傷跡があった。

 わら人形のHPゲージは空になっている。

「エルがしたのか……?」

「う、うん」動揺しながらもエルは答える。

「お前もしかしてものすごくつよ――」

「そ、そうじゃないわよ!!き、きっとクリティカルヒットしたんだよ」

 ピーー

 訓練の終了を告げる音が鳴り響く。

 ウィンドウが出てきた。このウィンドウは全員に見えるらしい。

 ―――――――――――――――――――――――――

 剣術   Lv.F

 エル   ランクC

 ―――――――――――――――――――――――――

「へー、結構いいじゃん」

「クリティカルヒットのおかげじゃない?」

「じゃ、俺もしますか」

 他愛もない会話をしながら剣術を選択し、ポーチからカードを取り出す。

「コール」「ロングソード!!」

 前に出てきた剣を手に取る。


 

次回は拳術を選んだもう一つの理由が分かります

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