迷子の迷子の
最近更新ペースが速いね
がんばっていこう
後ろにいた女性プレイヤーの整った目鼻立ちの顔にそのスレンダーなモデル体型の腰まで伸びる艶やかな黒髪は十分に美人の分類にはいるほどだった。
ある程度設定はできるが現実の身体に準拠しているジャッジではとても貴重な美人プレイヤーともいえる。
そんな容姿にもどうどうとした態度があり相当やり込んで、それこそβ版からのベテランプレイヤーではないのかと思わせるほどのたたずまいだった。
そんな人から話しかけられるなど滅多にないことで少し緊張する。
「ど、どうされたんれ、れすか?」
か、噛んでしまった……なんだか挙動不振でおかしい感じになってしまう。
「いやぁ、そのぉ……」
なにやら恥ずかしそうに語尾が小さくなる。
もしかしてさっきの跳弾が当たったのかな?口は閉じていてほしい。その様子からしてそれ などと見当違いもいいところのエル。わかったからそのはないだろう。
「迷子になっちゃって……」
「……はい?」
その雰囲気や装備していた少し透明感のある黒に近い紫色の輝きを放つ黒曜石の|《軽鎧》などからベテランプレイヤーと読みとっていたのだが迷子という単語を聞き、それが確かなのかさえわからなくなってしまいなんとも不思議な感覚にとらわれる。
「あー、じゃあ一緒に行きますか? 暇ですし」
エルはそんな女性プレイヤーに聞く。
「暇じゃないだろ」
「私は私事に付き合わされてるだけ」
エルは怪訝そうにこちらを見る。
「じゃああれはいらないんだな」
「ごめんなさい」
踵を返すように謝るエル。なんとも扱いやすい女である。時々強情ではあるが。
そんな様子を見て女性プレイヤーはクスッと笑う。
「フフッ、二人は仲良しですね」
「「どこが!!」」
二人同時に激しく否定する。それを聞いて余計笑い出す彼女、涙まで出てきている。そんな目尻にたまった涙をぬぐいながら思い出したかのように話を切り出す。
「そういえば自己紹介がまだだね、私はリーン」
「俺はリョウです」
「私「こいつはエル」は、ってまだ言ってる途中でしょ!」
「よろしく~」
リーンは手を差し出してきた、握手をするという事だろう。ひとまず握手を交わしフレンド登録を済ませる。
迷子と言う事なので仲間を見つけ出すため少し歩くことになった。
ただ歩くのも暇なので質問したり雑談をしていると色々分かってきた。
まぁ当然と言えるだろうがパーティーを組んでいること。そしてそのパーティーでこのレート鉱山に潜っていたらしい。どうやら天然が混ざっているらしく採掘アビリティでしか取れない壁に埋まっている鉱石を眺めていたり、モンスターと戦っていたりしているうちに置いていかれたらしい。
そんな話を聞くと昔の葉月を思い出す。葉月も結構天然でよくそういうことがあった記憶がある。
というわけでまたリーンを置いていきかねないので後ろの方でエルとリーンが仲睦まじく手をつないで歩いている。こうして見てみると仲のいい姉妹のようだ。性格的にリーンが妹だろうがその身長差のせいでエルが妹に見える。しかし世間一般の事は分からないけどエルも結構かわいいと思う気がする。あくまでかわいいだ、けっして美人でもないしきれいでもない。
「これで身長がもう少しあったらねぇ」
リーンはリーンで高身長でスレンダーなモデル体型だ。見た目天才で大人でかっこいい美人な人だ。でも一般常識や家事などに疎そうな感じ。見た目はそうであっても話からして中身はそうでもないらしい。
「もっと胸があったらねぇ」
無意識で心の声をぶつぶつとつぶやいていると後ろから殺気のようなものが体中に突き刺さる。と同時にポキポキと不審音。
なんとなくこのあと起こることは予想できた。しかしその雰囲気というかその、恐怖感に足がすくむ。あくまで後ろは見ないことにする。
しかし怖いものは怖いので心なしか歩くスピードを少しずつ速めていく。それに合わせ後ろの二人もついてくる。足音がだんだん大きくなっているので近づいているようだ。
急にピタリと足音がやむ。なぜだと思い振り返ると、それは失敗だったとすぐに気づいた。乾いた笑みを浮かべた二人はしっかりとこちらを見据え、直立不動のまま立っていた。その乾いた笑みはどんな激昂の表情よりも恐ろしかった……
罠だと思った時にはすでに遅かった。二人はその乾いた笑みを獰猛な笑みに変え、エルは腰に掛けたホルスターから銃を。そしてリーンは上位アビリティしか使用できない双剣を具現化させ襲い来る。
「スピード付加!」
そう叫ぶと同時に走り出す。後ろの二人も呼応するように走り出す。
「「軽く死ねェェェェェェェェェェェェェェ!!」」
「ごめんなさあああああい!」
この件で走りながらも女の前で体型の事を言ったり、怒らせた女は死ぬほど怖いと思い知らされた。
でもストックがなくなってきた
なぜリーンの描写が詳しいかって?
そういうひとがタイプだから!←




