償い
え………⁇
お兄ちゃんが、こっちをみて驚いている。
なんで…?
自分を見ると、お腹から下半身にかけて熱いお湯がこぼれていた。
手が滑ってヤカンを落としてしまったみたいだった。
美和子「あつっ………」
2、3分ほど放心状態だった私は我に返った。
90度くらいのお湯が私の身体にかかっていた。
お兄ちゃんはすぐさま救急車を呼んでくれた。
その次には、氷で私の身体を冷やしてくれた。手際がよかった。
そうか。お兄ちゃんはお医者さんになりたいんだよね。
美和子「お、お兄ちゃんお兄ちゃんっ……私どうしたらいいのっ…⁈」
私はもうパニックだった。
こんなことは初めてだから。
私は救急車の中で気を失った。
しばらくして、気が付いたら病室だった。
美和子「ここは………?」
賢「……病院だよ…。」
お母さん「良かった…無事で良かった……」
お母さんは泣いていた。
仕事を切り上げて来てくれたんだ。
お父さん「お前はなにをやってるんだ!」
お父さんは昔から厳しい人だった。かなり真っ赤な顔をして怒っていた。私より仕事の方が大切という人なのだ。
美和子「迷惑かけて、ごめんなさい………。」
お父さん「まったくだ。俺は仕事が忙しいんだ。戻るぞ。」
お父さんは、すぐに病室をでた。
ん………?
なんか、違和感。腕を違和感のある脚にやった。
また、頭が真っ白になった。
え…