お兄ちゃん… ありがとう。
賢「俺は……。俺はお前が死んだら生きていけない。わかるか?俺はお前が好きだってことだ。」
え?
お兄ちゃんが私のこと、好き…?
そんなこと思いもよらなかった。
あぁ、妹として好きだってことか。
私は勝手にそう解釈をした。
すると…
賢「お前は妹として好きなんだと思ってるだろ?そうではなく、俺はお前を女として好きなんだ。昔からな……」
お兄ちゃんは感が良い。私のおもっていることをすぐに分かってしまう。私は顔にすぐに出るんだろうなぁ。
美和子「お兄ちゃん…ありがと……だけど今の私には誰かと付き合うという資格ないと思うんだ。みーちゃんのこともあるし…。」
お兄ちゃんのことは好きだよ?大好き。私も小さい頃から気になっていた。かっこ良くて優しくて頭の良い隣に住んでいるお兄ちゃん……。
美和子「返事は、もう少し待ってくれる…⁇」
賢「そうだよな…。いや、わかってたんだ。美和子がそう言うだろうって。だけど自分の気持ちを伝えない訳にはいかなかったんだ。ごめんな………」
お兄ちゃんが寂しそうな顔をしていた。こんな顔も見るのは初めてかもしれない。
美和子「あ、お兄ちゃん!私お兄ちゃんのこと好きだからね。それだけは私も伝えておく……」
私は照れながら言う。
そしてお茶の準備をしようと台所に向かった。
お兄ちゃんが持ってきてくれたのはドーナツだった。ここのドーナツ美味しいんだよね。
美和子「お兄ちゃんドーナツありがとう。ママたちも喜ぶよ。お兄ちゃんコーヒーでいい?」
賢「あぁ。さんきゅ…」
お兄ちゃんの照れ隠しか、私の方を見てくれなかった。
ガシャーンッ‼
え…⁇
頭の中が真っ白になった。
なにが起きたのかわからなかった。