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前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません  作者: Karamimi


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第46話:私の今の気持ち

「ソフィーナ、昨日の今日で、本当にいいのかい?無理して殿下に会いに行かなくてもいいのだよ」


 翌日、再び殿下に呼び出された私は、お父様と一緒に、馬車に乗って王宮へと向かっている。


「ええ、私ももう一度殿下と会って、話をしたいと思っていたのです。昨日の件も、きちんと謝罪したいですし」


「その件は殿下にきちんと話をしたから、ソフィーナから謝罪をする必要はないよ」


「それでは私の気がすまないのです。お父様にばかり頼っているのもよくないので、自分の口からちゃんと殿下に話しをしたいのです。私の軽はずみな言葉のせいで、殿下に変な期待をさせてしまった事を、きちんと謝罪いたしますわ」


「ソフィーナは随分と強くなったね。分かったよ、しっかり殿下と話をするといい。それから、他の貴族たちが何を言って来ても、気にしなくてもいいからね」


「他の貴族が私に何かを言ってくるのですか?」


「言ってくるかはわからないが、ソフィーナを殿下の婚約者にと推す声も大きくてね。今まで散々ソフィーナでは役不足だと言って、ソラ嬢まで引っ張り出してきたくせに。本当に勝手な人たちだよ」


 そう言ってお父様が苦笑いをしている。きっとお父様も、色々と苦労をしているのだろう。


「私は人の意見に流されたりはしませんわ。自分の意思と気持ちを、最優先して動きますので、どうかご安心を」


 せっかく今、人生を謳歌しているのだ。絶対に妥協なんてしたくない。自分が思う様に、目いっぱい生きたいのだ。


「そうだね、ソフィーナは芯がしっかりしている子だから、私が心配をする必要はないね」


 お父様はなんだかんだ言って、私の事を信頼してくれる。それが嬉しい。


「それではお父様、私は殿下の元に向かいますので」


「ああ、何か困ったことがあったら、すぐに私の元に来なさい。私は陛下の執務室にいるから」


「はい、承知いたしましたわ。それではこれで」


 王宮に着くと、お父様と別れて殿下の元へと向かおうとした時だった。


「ソフィーナ、おはよう。君が来るのを待っていたのだよ。さあ、行こうか」


 殿下がわざわざお迎えに来てくれたのだ。私の手を握ると、そのまま歩き始めた。後ろではお父様が不安そうな顔をしているが、“大丈夫です”と口パクで伝える。


「殿下、わざわざお出迎えありがとうございます」


「僕の方こそ、今日は来てくれてありがとう。昨日の今日だから、さすがに来てくれないと思ったよ」


「昨日は途中で逃げるように帰ってしまってごめんなさい。頭が混乱してしまって。家に帰って、頭を整理してきました。今日はその件に関して、殿下と話をしたいと思いまして」


「そうか、昨日は僕の事を考えてくれたのだね。それだけでも十分嬉しいよ。さあ、ここに座って」


 お部屋につくと、なぜか横並びに座った。普通は向かい合わせに座るものなのだが…まあいいか。


「殿下、昨日は私の軽はずみな発言のせいで、殿下にもご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございませんでした」


 昨日の件を、改めて謝罪した。


「公爵からも、昨日の言葉はなかったことにして欲しいと言われたよ。でも、ソフィーナは僕の力になりたいのだよね?」


「それはそうなのですが…ですが私は、自分の気持ちに嘘を付きたくはないのです。私は確かに公爵令嬢で、本来なら家の為に結婚相手を決めないといけない立場ではあります。ですが幸いな事に、両親は私の意思で結婚相手を決めてもいいと申しております。


 それなら、本当に好きになった方と結婚したいのです。ですので、今の時点で殿下と婚約を結ぶことはできませんわ。そもそもこの様に婚約を結んでも、殿下にも失礼に当たるでしょうし」


「確かにソフィーナの言いたい事は分かるよ。でも、貴族なんて皆家の事を考えて結婚するものだろう?好きで結婚する貴族なんて、少数派だよ」


「確かにそうかもしれません。ですが私は、一度きりの人生、後悔をしない様に生きたいのです。それが私なので。ですので殿下とは、今の段階では婚約を結ぶことはできません。申し訳ございません」

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