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[完結]【呪い系サイコホラー】こはるちゃん、いっしょに。  作者: てっぺーさま
第三章 復讐の始まり

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内見 ②

【闇堕ち少女、怨霊と化す!】


憎悪の炎は死んでも消えない!

呪い系バッドエンドサイコホラー。

 営業マンが運転する車で不動産屋に戻る。地域密着型という感じの、こじんまりとした店舗だ。

 恭弥がマコと並んでカウンター席に腰を下ろすと、事務員らしき中年女性が湯気の立つお茶を二人の前に置いた。

 お茶をすすりながら二人で待っていると、営業マンが書類を手にして現れた。

 二人の前に座った営業マンの表情が、ふいに硬くなった。

「……契約の前に、一つお伝えしておくべきことがありまして」

「え、なんですか?」

 マコが少し身を乗り出してたずねた。

 営業マンは少しためらいがちに口を開いた。

「実は、以前あの部屋に住んでいた方のもとに、こんなものが……」

 そう言うと、営業マンは一枚の紙をカウンターの上に置いた。

 それは新聞の切り抜きで作られた手紙で、恭弥には見慣れたものだった。


「そ」「の」「部」「屋」「は」「呪」「わ」「れ」「て」「い」「る」「。」「後」「悔」「し」「た」「く」「な」「け」「れ」「ば」「今」「す」「ぐ」「出」「て」「い」「け」「。」「こ」「の」「警」「告」「を」「無」「視」「す」「れ」「ば」「、」「お」「前」「だ」「け」「で」「な」「く」「身」「近」「な」「人」「間」「に」「も」「不」「幸」「が」「訪」「れ」「る」「だ」「ろ」「う」「。」


「きゃっ! やだ、怖い!」

 マコが大げさに驚くふりをして見せる。

 その迫真の演技に感心しながら、恭弥は営業マンに聞く。

「あの部屋で、何かあったんですか?」

 営業マンは慌てて首を横に振った。

「いえいえ、そんなことはありません。まだ築浅ですし、あの部屋に限らず、他のどの部屋でも何も起こってませんよ」

「じゃあ、何でこんなものが?」

「おそらく、単なるいたずらじゃないかと……」

 マコが不安げな様子を装って口を開く。

「恭弥君、やめたほうがいいかな?」

「うーん、いい部屋だったからなぁ……」

 恭弥は悩むふりをしてから、営業マンに念を押すように聞いた。

「本当に、何もないんですよね?」

「ええ、それは断言できます」

 営業マンは自信たっぷりに答えた。

「なら、だいじょうぶじゃね?」

「そうかなぁ……」

 マコは不安げな演技を続ける。

 恭弥は営業マンに顔を向けた。

「ちなみに、手紙のこともあるんで、家賃とか、もう少し安くなったりしません?」

 営業マンは困った顔をして頭をかいた。

「これでも、かなり下げてるんですよね……。あの、少々お待ちいただけますか? 今からオーナーに確認してみますんで」

 営業マンは軽く頭を下げると、オーナーと連絡を取るためにカウンターの奥へ消えた。

 恭弥はマコとともに、お茶をすすりながら静かに待った。

 五分ほどして営業マンが戻ってきた。

「お待たせしました。オーナーと話したところ、一万円ほどならお値引きできるとのことです。いかがですか?」

 恭弥は、なおも不安げなふりをしているマコに言った。

「だいぶ格安だよ。あそこに決めちゃえば?」

「そうだね。恭弥君がそう言うなら、あそこにする」

 マコの言葉に営業マンが満足げな笑みを浮かべるのを見て、恭弥は内心でほくそ笑んだ。

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