次の獲物
【壮絶な復讐が今始まる!】
姉の復讐のため、恭弥は狡猾な罠を仕掛けていく——。
一週間後、恭弥はマコとともに同じ部屋で暮らし始めた。
部屋には布団が二組と、シンプルな円卓、そしてミニ冷蔵庫があるだけでかなり殺風景だ。ワンルームのため二人で暮らすにはやや手狭だったが、それほど気にはならなかった。
白い壁には、実家から持ち込んだコルクボードが掛けてあった。名前が書かれたポストイットのほとんどに「×」がついている。
「×」がまだついていないポストイットの一つが、「吉野リサ」だった。本田奈央に唆されたのか、姉に暴力を振るった女だ。
本来であれば、恭弥は上京前に本田奈央以外の者たちへの復讐を終えるつもりでいた。しかし、吉野リサは高校卒業と同時に上京しており、機会を得られなかったのだ。
吉野リサ——姉の不幸はこの女から始まった。本田奈央ほど罪深くはないが、姉の日記には吉野リサへの激しい憎悪もつづられている。不確かな情報で姉に暴行を加えた罪は決して軽くはない。
調べによると、吉野リサは美容系の専門学校に通っているという。まずは、本田奈央というメインディッシュの前に、この単細胞の女を片付ける必要があった。
恭弥は、「吉野リサ」のポストイットを指で弾く。
「お前みたいな単細胞は、この世にいらない」
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