後悔
【奈央の本性が暴かれる!】
激しい嫉妬心から、奈央は同級生を徹底して追い込んでいく——。
「まさか、本当に自殺するなんて……」
奈央は原口華菜子の遺影をチラリと見て小さくつぶやく。
通夜には友人たちといっしょに参列していた。できれば足を運びたくなかったが、自分だけ出席しないのは不自然かと思い、仕方なく出席した。
重苦しい空気が漂う通夜の席で、原口華菜子の遺族は憔悴しきった表情を浮かべていた。奈央は罪悪感を覚え、すぐに彼らから視線を外した。
原口華菜子の死は、学校中に衝撃を与えた。その日はパトカーと救急車が駆けつけ、ろくに説明もないまま臨時休校が告げられ、全生徒が帰宅を命じられた。しかし、学校側の発表がなくとも、彼女が屋上から飛び降りたことは瞬く間に広まった。そして、彼女が自ら命を絶ったのは、風俗店での勤務が発覚したことが原因だろうと結論づけられていた。
目撃者の話では、彼女の遺体は頭部が激しく損傷し、降り出した雨によって全身がずぶ濡れになっていたという。
奈央は原口華菜子が自殺する可能性を感じていたし、心の奥底ではそれを望んでもいた。ところが、いざ実行に移されてしまうと、後味の悪さだけが残った。いたぶっている間は、ただの面白いゲームだったというのに——。
その日以来、奈央は得体の知れない恐怖に襲われていた。原口華菜子が自分を恨みながら死んでいったのは間違いない。奈央は怨念や呪いの類を信じるタイプではなかったが、完全に否定しているわけでもない。もし、原口華菜子が成仏できずに霊体として現れたらと思うと、震えが止まらなくなった。
「あのバカ、なんで自殺なんかしたのよ……」
通夜の帰り道、奈央は友人の紗希子と二人で暗い夜道を歩いていた。互いに通夜の重苦しさを引きずるように押し黙っていたが、やがて紗希子が神妙な顔で口を開いた。
「奈央、ここだけの話にしてね」
「うん……」
紗希子は声をひそめて続けた。
「華菜子って、妊娠してたらしいよ」
「え!?」
思わぬ衝撃に、奈央は言葉を失った。
紗希子の表情がさらに深く沈んでいく。
「……真紀のお父さんって警察に勤めてるじゃない? そこからの情報なんだ。もしかすると、堕ろすためにお金が必要で風俗で働いたんじゃないかって」
「そうなんだ……」
奈央の心は激しく揺れた。原口華菜子の生前は彼女がもっと苦しめばいいと思っていたが、死後にこの事実を知らされると、妊娠が間違いであってほしいと願わずにはいられない。それが事実なら、自分は彼女とその子ども——二人を死に追いやったことになってしまう。
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