秘密の夜、隣で
部屋に着くと、リリスは手を腰に当てて振り向いた。
「ちょっと身体拭いてくるわね。まぁ、ちょっとなら見てもいいわよ」
ユウキは思わず硬直する。
「み、みないですよ!」
顔は真っ赤に染まり、心臓はバクバクと早鐘のように打つ。
(いや、いやだ…でも…もしバレたら…いや、絶対バレる、ダメだ…!でも、ちょっとだけでも…いや、やっぱりダメだ…)
頭の中は矛盾した妄想でいっぱいになり、手足が震える。
リリスはそんなユウキを見て、薄く笑みを浮かべる。
「ふーん、残念。変態さんなのにね」
その声には軽く挑発するような響きがあり、視線はどこか独占欲を含んでいる。
(この子、ほんとに慌てるのね…意地悪したくなるわ…でも、嫌じゃないでしょ?)
リリスの心の中には、甘くて少し危うい感情がふくらむ。
ユウキは頭の中であれこれ考え、焦りと恥ずかしさで胸がぎゅっとなる。
(からかわれてる…完全に下に見られてる…でも、なんでだろう…こんな小さなからかいでも、心が跳ねる…)
体は緊張で固まりつつも、どこか嬉しさを隠せない自分に気づき、赤面はますます強くなる。
水浴びも終わり、二人はそれぞれのベッドに腰を下ろした。
ユウキはシャツの着替えも済ませ、少しほっとした気持ちでベッドに沈み込む。
それでも、心の奥ではリリスの挑発的な笑みと、甘く危険な独占欲を思い出し、じわじわと体が熱を帯びていくのを感じていた。
リリスはベッドに座ると、肩にタオルを掛けながら小さくため息をついた。
(水浴びの最中に襲ってくるかと思ったけど、案外意気地なしなのね。)
「明日に備えて寝るわよ」
その声は落ち着いていて、どこか可愛らしい響きも含まれている。
ユウキは布団の中で体を丸め、手足を縮めながら心の中でつぶやく。
(今日一日、なんでこんなに疲れたんだろう…でも、リリスと一緒に過ごせただけで、ちょっと特別な気分だ…)
恥ずかしいことや変な妄想も頭をよぎり、下半身は元気だが、目を閉じて自分を落ち着かせようとする。
(リリスさんには触れられない…我慢するしかない…でも…)
リリスはふとユウキをちらりと見て、静かに微笑む。
(あの様子じゃ、襲ってこないわね。ゴソゴソして…かわいい)
わざと布団を少しはだけさせ、下着姿のまま寝転ぶ。艶やかな体のラインがほのかに見える。
ユウキはその姿を見て、思わず唾を飲む。
(なんて綺麗なんだ…滑らかな肌、大きな胸、引き締まった体…触れたい、でも…)
手が自然と反応し、理性と羞恥心が交錯する。
リリスは傍目にその様子を観察し、心の奥で小さくくすりと笑う。
(必死なのが、たまらなく愛おしい…)
独占欲がほんのり疼き、思わず布団を自分の方へ引き寄せたい衝動に駆られる。
ユウキは次第に抑えきれなくなり、あっという間に果ててしまった。
リリスは静かに見守りつつ、その後ユウキが眠りについたのを確認すると、自分も熱を冷ますようにそっと布団を整えた。
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