表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/180

努力を誉められました

 朝日が昇り、クレタとネメアは馬車に乗って砂漠の町から出た。それから、来た時と同じく4日かけてギルドのある町まで戻った。


 4日の間に、クレタはボロボロになったドレスを新調していた。今度もまた、派手な赤色のドレスだが、前の裾が膝丈より上で、後ろの裾が長く、胸元がシースルーになっている。また、タンクトップのように袖がない。


 馬車から下り、隣に立ったクレタをチラリと見て、ネメアはほんのりと頬を染めた。


「あの……前のドレスより露出が増えてませんか?」


声を潜めて彼が訊くと、彼女は首を横に振った。


「そんなことないわよ。前はわざとサイズを小さくして、胸を強調してたもの。それに、これから防具を着けるようになるから、肌は見えなくなるわ」


「そ、そうですか」


 彼は目を反らして頷いた。


 二人はまず、ファイヤースネークを倒した報酬を受け取るため、冒険者ギルドに向かった。ギルドに入り、受け付けにいた女性に、「ヘス・クレピスさんはいますか?」と、クレタが尋ねる。


 女性の係員がカウンターの奥へ入っていき、ヘスを呼んだ。すると、光のような速さで、彼は二人の前に現れた。


「お待ちしておりました! ファイヤースネークの討伐に成功したんですね!?」


 カウンターに手を着き、前のめりになって、ヘスは二人に尋ねた。クレタは深く頷き、右耳につけた真珠のピアスに触れて、アイテムボックスを召喚した。そこから、ファイヤースネークの牙二本と、抜け殻二枚を取り出して、彼に渡した。


 目当ての物を受け取ったヘスは、糸のように目を細めた。


「いやー、お二方は本っっっ当に素晴らしい! では、報酬をお渡ししますね」


 金貨9枚と銀貨50枚の入った袋を用意し、ヘスはカウンターに置いた。クレタがそれを受け取ったのを見届けてから、彼は口を開いた。


「次はどんな依頼を受けるか決めていますか?」


「いいえ、まだです。私達はこれから、武器を買いに行こうと思ってて」


「左様でございますか。では、今度ギルドにいらっしゃった時も、また俺を呼んでください。お二方のために、とっても良い依頼をキープしてあるんです」


 ニコニコ笑顔で、ヘスは二人を送り出した。ネメアは、相変わらず胡散臭い奴だなぁと顔をしかめた。


 次に二人は、エリュマの営む武器屋へと向かった。店の扉を開けると、カウンターにいた彼女は顔に喜色を浮かべ、前へと出てきた。

 

「クレタ、ネメアさん、いらっしゃい! 今日はどんなご用?」


「私の防具と、ネメアちゃんの武器を買いに来たわ」


「了解。じゃあまずは、ネメアさんの武器から見繕うわね。ネメアさんのステータス、今はどんな感じ?」


「こんな感じです」


 ネメアはズボンのポケットからステータスカードを取り出した。




『ネメア・レオ』


攻撃力 72/100


防御力 75/100


素早さ 78/100


武器を扱う技術 75/100


魔力 70/100


身体能力 69/100




「わぁっ! もうほとんどのステータスが70以上あるのね。素早さなんて80に近いわ」


 久々に彼のステータスを見たエリュマは、大きく成長した数値に、目を見開いて驚いた。だが、彼自身は「うーん」と首をひねった。


「確かに、最初にエリュマさんに会った時と比べたら、格段に数値が上がったんですけど、最近ちょっとずつしか上がらなくなっちゃったんですよね」


「気にしなくていいわ。ステータスは70台を越えたら、上がりにくくなるものだから。もともと50台だったステータスが、半年経たずにここまで上がるなんて、普通じゃあり得ないことよ。たくさん努力したのね」


 尊敬を込めた目を向けて、エリュマは微笑んだ。自分の努力を誉められたネメアは、心の内がポカポカと暖かくなって、笑みが零れた。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ