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やる気でてきました!

ネメア視点に戻ります。

 行方不明者探しを終えた二日後。ネメアとクレタは、のどかな農作村に来ていた。村人はみな、せっせと畑仕事をしている。


「今回受けたのはBランクパーティー向けの依頼。心しておかないと……!」


 民家と畑以外ほとんど何もない、殺風景な道を歩きながら、ネメアは独り言を呟いた。彼の言葉に、クレタが反応を示す。


「ウフフ、緊張してるみたいね。今回私達が受けた依頼はアンデッド退治。物理攻撃はいっさい効かず、魔法でしか倒せない相手。魔力のステータスを上げるのにピッタリでしょ?」


「はい。クレタさんが言っていた、ある意味ヒュドラより強いってそう言うことだったんですね。俺、アンデッドを討伐するのは初めてなんですよ。倒すコツとかありますか?」


「そうねぇ……アンデッドは、無念の内に死んでしまい、新たな体を手に入れようとしている人間の魂よ。少しでもアンデッドに同情したり、可哀相だと思ったりしたら、すぐに体を乗っ取られてしまうわ。あいつらの話に耳を貸さない。これが一番のコツかしら」


「心を鬼にしろ、という事ですね」


「えぇ。アンデッドは夜にならないと出てこないから、どこか適当に宿屋を見つけて、そこで待機しましょ。それから、アンデッドについての情報収集もしなくちゃね。どんな姿をしているのか、どこで現れるのかとか」


 二人は三十分ほど歩き続けて小さな宿屋を見つけ、そこに立ち寄った。受付で一部屋貸してもらう事にすると、クレタはさっそく聞き込みを開始した。


「この村、アンデッドが出るんですよね。私達は冒険者で、そいつらを倒しにきたんです。アンデッドについて、何か知っていることはありませんか?」


 クレタに尋ねられた受付係の女性は、こくりと頷いた。


「はい。最近は村中、その話題でもちきりですから。この村には大きな牧場があるんですけど、アンデッドはそこで飼育されている牛に取り憑いて、暴れまわるんです。家の壁に突進してヒビをいれたり、畑の作物を荒らしたり…………」


「最大で何頭の牛が、同時に暴れていましたか?」


「五頭です」


「暴れ出すのは、何時ごろから?」


「えっと、早くて十時ぐらいからですね」


「分かりました。ありがとうございます」


 クレタはお礼を伝え、ネメアを連れて借りた部屋へと向かった。中は狭く、小振りなベッドが二つ並んで置かれているだけの、物悲しい空間だ。


 しかしそれが逆に、ネメアの興奮を掻き立てた。顔を上気させ、口の端を上げる。また、クレタも顔をにっこりとさせていた。


「今日は本当に、添い寝するしかないみたいね。ウフフフフ。アンデッドが怖くて眠れなくなっちゃったら、私がヨシヨシしてあげるわ」


「ハハハ、子供扱いしないでくださいよ。アハハハハ」


 今回のアンデッド討伐に対して、ネメアはこれまでにないぐらいやる気がでてきた。クレタさんと添い寝するために、手っ取り早くアンデッドを倒さなくては!


 心のなかで、ネメアはガッツポーズをとった。


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