パンケーキはぜひ焼き立てで
朝起きたら、ミヤコが同じベッドで寝ていた。
起こそうと思ったら一緒に二度寝しちゃったらしい。ミヤコの寝顔は可愛かった。
2人で階段を降りるとすでにゆうが起きていた。
「おっ中西起きてたんだ。おはよ」
「はよ」
「川上と高垣は?」
「まだ寝てるよ」
「ご飯作り終わったら起こしに行こうか」
「そうだね」
朝食のメニューはパンケーキだ。
ゆうが果物係、私とミヤコでパンケーキを作った。
「なんか、いい匂い・・・」
「あ、新太くんおはよう」
「匂いで起きるか犬かよ。川上も起こしてきて」
「え?川上ベッドにいなかったよ」
「え?こっちもきてないよ」
私たちはみんなで男子の部屋に向かった。
「本当だ、ベッドに誰も寝てない」
掛け布団は乱れていたから、ここで寝てはいたのだろう。
「川上どこ行っちゃったんだろう」
「え!?な、なぁみんな」
「高垣なに?」
新太くんの指さした方を見てみると、ベッドの下に馨くんはいた。
「びびった、倒れてるかと思った」
「すんごい気持ちよさそうに寝てるね、川上」
「なんか起こすの可哀想かも」
馨くんは本当にいい顔で寝ていた。
「川上って結構イケメンじゃん。まつげなっがー」
「綺麗な顔だよね」
ミヤコと私がそう話しながら、珍しい馨くんの寝顔をまじまじと見つめていた。
馨くんはいつも大人っぽいけど、寝ている姿はなんだか子供みたいでかわいい。
「ハルカちゃんと千堂は先ご飯食べてて!パンケーキ固くなるから!」
「俺たちが優しく川上のバカを起こしておくから、お前らはパンケーキ食べてろ。固くなるから」
新太くんとゆうは私たちの背中を押して部屋から追い出した。
部屋からはなんだかものすごい物音が聞こえてくるけど。
「すごい音だけど、ひとまず私たちは食べますか」
「だね・・・」
***
数十分後、馨くんを連れてゆうと新太くんが戻ってきた。
「みんな、おはよう」
「お、おはよう」
馨くんは服はボロボロになっているし、なんか濡れてたけど、肌はツヤツヤしていた。
「それにしても、川上って寝相悪すぎだよなあ」
「それに寝起きも最悪」
「うるさいなぁ。別に迷惑かけてないじゃん」
「かかってるよ!!」
テンポよく話しながらパンケーキを食べている3人を見て、さらに仲良くなった感じがして嬉しくなった私とミヤコは密かに笑ってしまうのだった。
***
「忘れ物ない?」
「見てきたけど大丈夫!」
「はるかちゃーん、ゆーうー!」
「あ、到着したみたい」
「今日はパパも休みで車2台できたからみんな乗れるわ。みんな〜いつもゆうと仲良くしてくれてありがとうね」
「ありがとうございます」
「あの両親からどうして中西みたいな性格になるんだ・・・」
「ご両親が真っ直ぐすぎて中西くんは曲がっちゃったのかもね」
「聞こえてんぞ」
私たちは迎えにきてくれたゆうのパパとママにそれぞれの家に送ってもらった。
「どうもありがとうございました。じゃあハルカ!また学校でね!」
「うん!ミヤコまたね」
「楽しかったみたいね〜」
「とっても楽しかったです。ね、ゆう」
「まぁな」
「もうすぐ夏休みも終わり、ゆうもハルカちゃんも寮に戻っちゃうのね、さみしいわ〜」
もう新学期はすぐそこだ。




