表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10年ぶりに再会した幼馴染について誰かに説明したい  作者: Cani
ハルカ、高校一年生
31/113

玉ねぎって切る前に冷蔵庫で冷やすと目に染みにくいらしい

 

「あ〜!!右右右右!!ちょっと今私に岩投げたの誰!?」

「千堂下手くそすぎ!免許取らない方がいい!」

「今私に話しかけないで高垣のばか!」

「高垣くんも中々の下手くそだけどね」

「今俺に話しかけないで川上のばか!」

「うるっさい!今集中してんの!」

 コテージに戻ってきた私たちは休憩しつつ新太くんが持ってきたカーレースのテレビゲームをみんなでした。

 運動神経抜群なミヤコだけどゲームは苦手みたい。

 ゆうは疲れてベッドで休んでいる。


 私はソファでゴロゴロしながらゲームの行く末を見守っていた。

 いつもは学校でしか会えないけど、こうやってみんなで時間を気にせず遊べるなんて、なんて楽しいんだろう。


「ま、負けた・・・」

「やったー!ハルカ、高垣に勝った!」

「最後の追い上げすごかったね」


 ミヤコは力尽きたのかカーペットに寝転んだ。

 新太くんはミヤコに負けたショックでうずくまっていた。


「楽しかった」

「よかったねミヤコ」

「ちょっとはしゃぎ過ぎて疲れた」

「あはは、休んでいていいよ。私夜ご飯の準備しちゃうね」

「ありがと、私片付け頑張る」


 私はコテージのキッチンに移動し夜ご飯の準備を始めた。

「僕も手伝うよ、ハルカちゃん。あんまり料理できないんだけど」

「馨くん、いいの?」

「もちろん、一緒にやろう。今日のメニューは何?」

「今日はね、馨くんが好きって言ってたカレーだよ」

 馨くんの目がキラキラしたのを私は見逃さなかった。カレーにしてよかった。


「え!?本当?嬉しいな、覚えていてくれたんだ」

「うん!じゃあ馨くんは玉ねぎの皮剥いてくれる?」

「それならできる」

 馨くんは玉ねぎの皮を、私はにんじんとジャガイモの皮をピーラーで剥き始めた。

「5人分だから下準備が大変だね」

「量が多いよね、でも下準備が終わればあとは簡単だから馨くんが手伝ってくれて助かるよ。ありがとう」

「手伝えることは少ないんだけどね。僕にんじん切るよ」

 私は玉ねぎを切り始めたが途中から目が痛過ぎて涙が止まらなかった。

「僕も目がやられた」

 馨くんは直接玉ねぎを切っているわけじゃなかったけど、目をあけるのが辛そうだ。

 眼鏡をかけていても、玉ねぎって沁みるよね。


「馨くん目を洗ってきていいよ。もう少しで終わるからやっちゃう」

「わかった、ちょっと行ってくるね」

 馨くんが洗面台に向かっている間、私は残り1つの玉ねぎに取り掛かっていた。

 これが終われば私も目を洗いに行こう。

 無理をしたのが悪かった。


「わ!」

 包丁が滑ってさくり、指を掠めたせいで少しだけ指を切ってしまった。

「ハルカちゃん!?」

 馨くんが慌てて戻ってくる。

「大丈夫大丈夫。ちょっと指切っちゃっただけ」

「血が出てるよ」

 馨くんはティッシュで私の指を包み、止血しようと握りしめた。


「痛くない?」

「うん、大丈夫だよ」

「ごめんね、1人でやらせちゃったから」

 指よりも玉ねぎでやられている目の方が痛む。目が涙で霞んでしまい、表情はわからないが馨くんは少し落ち込んでいるような声色だ。

 馨くんは絆創膏を持っていて(馨くんはいつも準備がいい)私の指に優しく貼ってくれた。


「ハルカ?泣いてんのか」

「中西くん」

 ゆうの声が聞こえる。

「ゆう起きたの?」

「玉ねぎで泣いてんのか。腹減ったから起きた。後は俺がやるからハルカは目どうにかしてこいよ」

「ありがとう」

 私はゆうの言葉に甘えることにして洗面台で目が落ち着くまで水で顔をゆすぎ続けた。



 ***



「お、美味しそう」

「中西、料理うまいんだな」

 ゆうのおかげでカレーが完成した。


「ハルカちゃんが野菜の下準備をしてくれたんだよ」

「あはは、玉ねぎで戦線離脱したけどね」

 みんなでテーブルを囲み、カレーを食べはじめる。


「いただきます。あ、ちゃんと美味しい!ゆうありがとう」

「ちゃんと美味しいって、カレー不味く作れるわけないでしょ。煮込んでルーぶち込んだだけ」

「ハルカちゃんが切ったにんじん・・・!」

「高垣きも・・・」

「そのにんじん切ったの僕だよ」

「千堂と川上はいつも俺に夢を見させてくれない・・・」


 いつものカレーと変わりないはずなのに、みんなで食べるととっても美味しく感じた。


「よし!花火しようぜ!」

「楽しみ!」

「ハルカ虫除けスプレーしていけよ」

「はーい」

「中西過保護だね」

「お前もしてけよ千堂」

「はーい」


 食後はコテージの前でみんなで手持ち花火をした。

 花火大会で一緒に花火の見れなかった新太くんが気合を入れて沢山の種類の花火を持ってきてくれていた。


「手持ち花火って、火がつく瞬間いつもびっくりしない?」

「わかる、急にジュワッて花火が始まるからびびるよね」

「見て見て二刀流!」

「ガキかお前は」

「火傷しても知らないよ」

「あはは」

 あっという間に持ってきていた花火も終わってしまった。


「あー楽しかった」

「ね、一日あっという間だったなぁ」

 シャワーも浴び終わった私とミヤコは2階のベッドルームで寝る準備をしていた。


「これで眠って、明日もう帰るのかぁ。学校もあと1週間で始まっちゃうし」

「私なんて、明後日からバドミントンの練習再開だよ。夏休み一瞬だった」

「ミヤコと同じクラスなら新学期も楽しみだったのにな」

「やーだー、ハルカ可愛いこと言ってくれるじゃん〜!」

「本当に思ってるよ。ミヤコ仲良くしてくれてありがとう。選択授業一緒に取っててよかった」

「ちょっとハルカ泣かせる気!?やめてよー!」

「あはは」


 夜も更け、私たちは眠りについたのだった。




社会人になってからは夏休みたった数日間だけって現実がしばらく受け止められなかったです。Cani

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 夏休みも、終わりが見えてきましたか。楽しい時ほど過ぎるのははやく。 きっと、お勤めを40年ほども成し遂げれば、長いお休みを頂けるようになりますよ/w
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ