それ私が作ったやつじゃないよ
「ハルカちゃんはこの客間を使ってね!お布団はここね、好きに使ってね!」
「ありがとうございます。」
私に客間とこんなフカフカなお布団、本当に使っていいのかな。なんだか申し訳ない。
その分たくさんお手伝いしよう。
「ハルカちゃん、このエプロン使って!!」
私は早速ゆうのママと夜ご飯の準備を始めた。
ゆうのママから渡されたのはフリフリ白いレースのエプロンだった。ラブリー。
「今日はハンバーグよ!もう肉だねは準備をしたから、これから丸めましょう〜」
「はい!」
私はゆうのママとハンバーグの形成に入った。
ゆうのママの指令でハート型のハンバーグが無事できた。
「ただいま〜!ママ〜!ハルカちゃん〜!ただいま〜!!」
「パパ〜!おかえりなさい!」
「お、お邪魔してます」
ゆうのパパも無事に帰ってきた。
「ハルカちゃん、こんなにおっきくなって・・・。素敵なお嬢さんじゃないか!なぁママ!」
「でしょでしょ〜!今日の夜ご飯はなんとハルカちゃんと作りました!!」
「すぐに食べよう!ほらゆう!ご飯だぞ〜降りてきなさい!!」
「うるせぇなぁ。2人揃うと強烈なんだよ!」
ゆうは2階から降りてきた。Tシャツに短パンと、いつも制服しか見てないから不思議な感覚だ。
「ハルカが作ったの?」
「作ったっていうか、丸めただけというか・・・」
「ほらほらぁ!みんな座って!食べましょう〜!パパ〜こんな風にみんなでテーブルを囲むなんていつぶりかしら?やっぱり女の子がいると和んでいいわぁ」
こうしてみんなでご飯を食べた。
ゆうは下手くそだな、と私に言いながら形の崩れたハンバーグを選んで食べていた。それ、ゆうのママが作ったやつだよとは言えなかった、っていうか絶対私が作ったやつだと思っていたと思う。
そしてご飯の後はテレビをみんなで見て、順番にお風呂に入ってそれぞれの部屋に戻り寝る準備をした。
ケータイの着信が鳴り、見てみるとなんとベトナムにいる母からだった。
『ハルカ〜!!どう?元気にしてる?今日からゆうちゃん家にお世話になってるでしょ〜!しっかりお手伝いするのよ!』
「元気にやってるよ。そっちはどうなの?」
『元気よ〜!お母さんね、毎日パクチー食べてるの!苦手だったのにこっちにきたら食べられるようになった、あ!パパ帰ってきた!じゃあね!!』
「え」
え、離れて暮らしてる娘と久しぶりの会話がパクチーの話なの?そしてあんたは話さなくてよかったのか父よ。
ベトナムと日本は2時間くらいの誤差のため、向こうはこれからご飯かな?
両親と離れて暮らす、最初はホームシックになるかと思ったけど、意外となっていなかったことに気が付く。
それはきっとこっちの生活が充実していて楽しいからかな。
よし!明日からとっとと宿題を片付けて、夏休みを楽しむぞ〜!!
ゆうの家のお布団は本当にフカフカであっという間に眠ってしまった。




