学生の本分とは
みなさん、学生の本分とはなんでしょうか?
そうです。勉強です。そして来週はテストです。
そしてみなさん、覚えていますか?ゆうとの約束を。(一方的な)
あれから私はゆうに会うたびに「テストの点数勝負だからな。逃げるんじゃねぇぞ」と言われて続けています。
***
「はぁ〜無理無理英語が無理」
「ごめんね、ハルカ。私バトミントンばかりで勉強はからきし・・・。応援しかできないな」
「いいの、ミヤコのその気持ちだけで私は嬉しい・・・。負けたら一体何を言われるのやら・・・」
毎日食堂奢れとかかな?今月お小遣いあと何円使っていいんだっけ・・・。
放課後も教室に残って勉強する。
私とゆうの勝負を知って、時々練習前のミヤコが会いに来てくれているのだ。
「そんな勝負ふっかけてくるってことは、中西は成績いいの?」
「どうなんだろうね、てっきりバスケの特待生で入学になったと思ってたから」
「え?そうなの?」
「そう、まさか普通科だなんてね〜」
「いや、そこじゃなくて、特待生なんでしょ?普通科の特待生ってめっちゃ頭いいエリートってことだけど」
・・・
!!!!
「・・・何も言わないで、ミヤコさん。そうだよね。特待生ってそういうことじゃん」
「ハルカの表情がすごい・・・。初めて見る表情。あんた気がつかなかったの?」
「バスケで頭いっぱいだったし、まさか同じ学校だなんてって思ってて・・・どうしようね、絶対負けるじゃん」
ゆうめ、絶対に勝つとわかった勝負だなんて・・・!!
「もう負けるということで、命令を軽いものにしてもらえるような努力をするしかないんじゃない?」
「な、なるほどその手もある」
「あ、もう行かなきゃ。じゃあハルカ!諦めずにがんばれ〜!」
ミヤコは笑顔で去っていく。
スポーツ科も同じスケジュールでテストのはずだけど、初っ端から諦めているミヤコからはむしろ余裕さえ感じられるのが不思議だ。
***
「勉強の方は進んでいるのか?」
今度はゆうがやってきた。
「少しずつね」
「少しずつじゃ俺に負けちゃうな」
「何言ってるの、最初からゆうの勝ちのくせに。特待生と勝負なんて負けるに決まってるじゃん」
「知ってたのか、俺が特待生って。まぁ精々頑張れよ。まだ勝負はついていないから。まぁ俺の勝ちだろうけど」
余裕そうなゆうの表情にイライラする。
中学生まではバスケに夢中で大きな大会にも出ていたと聞いていたのに。文武両道タイプだったのか。
「ゆうはどうしてスポーツ科で受けなかったの?バスケやってたんでしょ」
「あんなお遊びは中学生まででいいんだよ。そんなことより小さい脳みそで一つでも英単語覚えろよ」
口ではそう言うが、ニヤニヤしていたゆうの表情が一瞬こわばっていたのがわかった。
私は何も言い返せず、微妙な空気になってしまった。
私何かひどいことをしたんじゃないだろうか。




