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夢の中で
夢を見た。
幼い自分が死ぬ夢だった。
その家の前には農業用水の川が流れている。
家からは、川を渡る橋とその下に なだらかなコンクリートの坂があり、川に続いている。
川の水量は多く、流れも早い。
子供達は橋の下のコンクリートの坂でシャボン玉をして遊んでいた。
大人が見ればとても危険な遊びだった。
子供達は、落ちるはずが無いと思っていた。
足を滑らせ、あっという間に流された。
助けて暗い怖い・・・
覚えているのはそこまでだった。
起きたら泣いていた。
ある日、家族の運転する車で遠出した。
少し車に酔い、椅子を倒して寝ていた。
ふと、寒気がして外が気になり、体を起こして景色を見た。
橋も坂も、夢で見た景色そのものだった。
未だに 暗がりで聞こえる水音が怖い。