表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴン・ファンタスティック  作者: 白魚
第2章  魔法の世界
5/46

  2

 店内は数人ほどが昼食を取っている。


 そのほとんどが女性ばかりであり、パスタやグラタンなどを食べていた。


 男子の客は竜二を入れて三人ほどで、来る時間帯としては良かった。


 それぞれが自分たちの席で話をしながら食べている。店の壁にはテレビが設置されており、丁度アメリカで行われているテニスの全米オープンが放送されていた。


 竜二はその試合が見たいためにカウンター席に座った。


 カウンターの向こう側に立っていた若い女性が、コップに水を注いで出してくれた。英語で話そうと、中学校で習った単語を並べてみようとするが、うまく話せない。


 だが、その女性店員は日本語が話せるようで竜二に対して日本語で話してくれた。


「日本人だったら日本語で話しても良いですよ。私、こう見えて日本人とイギリス人のハーフなんです」


 竜二は驚いて、英語を使わずに日本語に切り替えた。


 話によると、日本には幼い頃に住んでいたらしく、母親が日本人で日本語を教わったらしい。この店は多くにテニス選手やサッカー選手が訪れており、店内の壁にはサイン色紙が置いてあった。


 この店でステーキを頼むと、美味しい牛肉が二十分程度で料理が出来上がっていた。


 こんがりと焼けた牛肉にニンニク。その他に白米、焼いたジャガイモが目の前にある。


 どうやら日本人には白米を出してくれるサービスがあるらしい。有難いことだ。


 パンだと、お腹が膨らまない。


 ステーキに切れ込みを入れて、フォークに刺し、口の中に入れる。香ばしい匂いと、その歯ごたえがかみ合っており、癖になる料理だ。


 全てを食べ終えた後、竜二はデザートにコーヒーを飲み、今、試合をしている世界ランキング1位の選手のプレーを見ながら少しゆっくりした。


 そして、時間になると店を後にした。



 それから竜二は、一度ロンドンに戻り、ウエスト・エンドの中心を南北に走る街路であり、ハイド・パークの東北隅から北に向かってリージェンツ・パークの西南端に至る、ベーカー街を訪れていた。


 架空の人物であり、名探偵シャーロック・ホームズが住んでいたとされる街である。


 街の中をゆっくりと歩きながらその雰囲気を味わう。周りには赤レンガがぎっしりと建てられた建物に囲まれ、しばらく歩くと、近くの公園にたどり着いた。


 大きな池を中心に周りが散歩コースになっていた。


 ビックベンの鐘が鳴る。午後四時を国民に教えていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ