表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伝者旅 壱章  作者: 諸星回路
幻想の箱庭編
34/35

羽の焦げた渡り鳥

「だいっきらい…!!だいっ…きらい……」

「舞、次の場所行くぞ」

 少女はガーデンに程近い雑貨店の前で、泣きながら踞っていた。

「マグナムさんなんてきらい!!」

「…あいつは許してやれ。あいつだって辛いんだ」

「うわあああああん!!」

 しばらくして少女はシモンの背中で眠りにつく。


「マグナム…」

 男はガーデン奥、天気雨の下にいた。

「シモンか。記憶は大丈夫だよ。整理はついた。……忘れねえさ」

「…すまない」

「謝らないでくれよ。殺害記覧…だっけ?そのお陰でアジサイさんは悪者じゃないってわかったんだ」

 …悪者は俺の方だったんだよ。男は雨に潰れるよう呟く。

「リナリアと…レナさんはどうなった」

「………殺した」

「お前、レナさんまで殺したのか」

「彼女が…彼女自身が望んだのだ。出来うる限りの説得はした」

「………とにかくだ。アジサイさんは埋葬した。元気出して行こうぜ、コロナイツド」

 男は今自分が元気だと思っているのだろうか。

 彼はひたすらに悲しい顔をしていた。


 置いておいた荷物を回収したのち、銀世界へと戻る。ただ周囲に人食い箱はなく、白いアジサイの真花だけが雪上に残っていた。

 マグナムがそれを拾い上げて、懐中時計の裏蓋に留めた。

ーー第二のプロローグ、終了

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ