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伝者旅 壱章  作者: 諸星回路
幻想の箱庭編
26/35

破裂

「シモン!無事か!」

 城下町へと戻るとすぐに、倒れるサザンカとシモンの姿が目に入った。どうやら戦闘は終わっているみたいだ。

「ああ。楽勝だ」

 そう彼は言うが、両手が酷く腫れていることにはすぐ気付いた。ただ、それを気遣う余裕も無いほどにマグナムは焦っていた。

「楽勝!そうか!それどころじゃねえ!!箱の中に閉じ込められたんだよ!!何か策はねえか!」

「やはりそうだったか。だが安心しろ、ェムートがなんとかしてくれるだろう」

「…人任せな人たちだね…。まあ、僕はさっきからやる気なんだけどね。でもマグナムくんが納得してくれないんだよー」

「だってあんた!この箱が無くなればもう片方の箱を奪うんだろ!向こうの住人も殺すつもりなんだろ!!」

 そう、問題は2つあるのだ。問題のその先にもう1つ。

「仕方ないじゃないか、僕の目的はそこにある。諦めることをお勧めするよ。君たちだってこんな訳のわからない箱に縛られるのは嫌だろう」

「でもよ……」

「マグナム、落ち着け」

 焦る彼とは対称に、シモンが冷静なその口を開く。

「住人なら救助すればいい。ェムートも構わないだろ?」

「まあね、僕もむやみやたらに人を殺す訳じゃないよ。目的さえ達成出来れば、ね」

「救助って…いいのかシモン」

「対価の話か。足元の女の死体で一つ、あとはーーまあ、いつか出てくるだろう」

 物騒なことは言うものの、案外シモンは救助に乗り気だ。

「…それじゃあ……箱を破壊してくれないか」

「よーし、まっかせてねー」

 ェムートが本の頁を数枚捲っては、小声で何かを唱え始めた。


 …旅の仲間が増えるのか。

 マグナムは落ち着きを取り戻したその頭で1つの妄想をする。住人達から正式に許可を得た訳ではないためまだ何があるかわからないが、きっと楽しい旅になる気がする、なんて。


 術が発動する。箱が破裂した。

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