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一羽の根
「サザンカ!大丈夫?!」
城の一室で、3人のメジロがサザンカの元へと寄って彼女に触れた。
「大丈夫。メジロが居てくれるから」
「…!…もう…サザンカったら…」
冗談言わないで、と言いたげな彼女達。でも本当にそうなのだ。
私にはメジロが居ないと駄目なの。
〈そろそろ奴らが来る。準備しておけ〉
頭に雑音が湧く。
〈わかってるわ。ただもう少し休ませて頂戴〉
〈了解した。我らが理想郷を護るため。後にまた連絡する〉
「サザンカ?サザンカ?」
返事をしない私に必死に呼び掛ける彼女達。そんな姿もいとおしい。
「…少し疲れてしまったの」
「寝ちゃうのサザンカ?」
「そうね…膝枕してくれると嬉しいわね」
「しょうがないなー、サザンカは甘えん坊さんだね」
一番近くの彼女の膝元に頭を下ろして目を閉じる。
目を開けばそこにはメジロの顔がある。でも、私は閉じたまま小さな眠りにつく。それは起きた後の私へのプレゼント。
あぁ…幸せ…




