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愛情
「ツバキ!また明日ね!」
彼女はいつもそう言う。そう言って隣の女の子と手を繋いで羽ばたいていく。
「あ…また…明日…」
背中は2つ。もう1人は私じゃない。
喘ぎ声と敢えて暗くした廊下。
何で居るの?
2人きりの嗜み。紫色の教室。
何で私は居るの?
離れていく彼女。近付いていく彼女達。
だから食べちゃったの。隣にいたあの子。
私はツバキを捨てて生まれ変わる。魔法の力を使って。
今日から私があの子。
「メジロ…どうして…どうして…」
彼女は羽ばたくことをやめて、首に添えた紐に身を任せて空に舞う。騙せなかった。
「一緒に…なりたいよ…」
だから食べちゃったの。綺麗な小鳥さんも。




