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旅立ち
言伝を届けたあの日から一月ほど経った頃。それでもあっという間に、旅立ちの日が来た。
「修行の成果はどうなんだ?」
「俺から出来ることはやったぜ。まあ、元から品質は悪くねえ。死なない程度に使ってやんな」
ジェイはこう言うので、遠慮なくこき使うつもりである。
旅立ちは早朝、暁光がまだ出ない頃。準備に不足はない。食事については保存したものを1ヶ月分用意して、マグナムに8割方持たせた。
「元気でな、兄貴」
「ああ。エルも元気でな」
「よーし、また20年後にでも会おうぜ野郎共!ガハハハハ!!」
「わっはっはーっ!!」
舞がやはりジェイの調子に合わせて、大袈裟な高笑いをする。この町にやって来てから、舞の性格が少々男まさりになったように思える。
大男とその娘の見送りを背中に、3人の旅人は町を出た。
彼らの次の目的地、コロナイツド。
この先の道、危険な匂いがする。
今なら立ち止まることも出来るようだ。




