001 玉兎 挑戦者
一年というのは一月感覚に分けても実に忙しいもので、四月の学生で順に考えても入学式から始業式まで季節のイベントも併せて中々に忙しい日々を送っていますが、この梅雨という一部の人間にとってはすこぶる機嫌が悪くなるような六月という季節は暇という言葉が一番ふさわしいと思う。
「暇だ」
今日もザーザーと雨が降って、天が家で過ごすことを強制されているのだと勝手に解釈して、私は読書に励む。読書日和とは暑すぎない晴れの日のことを指すから雨の日というのは必ずしも読書に向いているわけではない。雨が降るとネガティブになるのでとてもじゃないが明るく爽快な本は読めないし、かといって暗い本を読むと雨と本の相乗効果が発生しその日一日のやる気というやる気を根こそぎ奪っていくのだから、結局は学術的な論文のような本を読むのが一番であり、勉強嫌いの私にはそれすらも歓迎できない事実だった。かといって、どうにもならないことをどうにかする気などなく、ダラダラと次のページを捲ると、電話が掛かってきた。芋虫の如く這いながら受話器を手に取る。
「もしもし」
「ねえ暇?」
「分かりきってることを聞くな」
「そうだよね。実はちょっとしたコネであるものを入手してね、お裾分けしようかな? なんて」
「知ってた? 友情はお金で買えないよ?」
「ユートピアのプレイ権だけど」
「私は前言を撤回しない。ところで黒瀬、少年たちの中でリーダーとなるのはどのような人物だろうか? 腕力が一番強い? そういうこともある、けど私が主張したいのは一番強い人物がなるのではなく、一番凄い人物が少年のリーダーになるということだ。腕力は一つの基準でしかない。そして、確実にリーダーとなる方法が一つ存在する。それは、遊びだ。ペンキを白く塗るという作業でさえ面白そうにやれば遊びへと昇華され、そういう遊びを開発できる人物こそ少年のリーダーに相応しい。この理屈に当てはめるとだね、君にはリーダーの素質があり、私の友達に相応しい人物だよ」
「あ、ありがと。遠まわしだね」
「何か他に用ある?」
「ないけど……」
「じゃばいばい」
ガチャッ。今時固定電話を使っている人間など珍しくてテレビ電話辺りが主流なのだけれど、私は顔が見えないほうが好きなので未だにこの電話を使用し続けている偏屈者だ。黒瀬にはそういう面申し訳なく思っている。でも金は毟れるところから毟るしかない、日本経済の活性化のためにも私に貢いでもらう必要があるのだ。
「お届け物です」
「はーい」
さすが黒瀬、仕事が早い。電話するタイミングすら見計らっていたというのか。財力とか無視しても、単純に黒瀬は良いやつで気も回るし、どうして私なんかと付き合ってしまったのか。可哀想な奴だと憐れんでおこう、私に逢ってしまったが運の尽き。
「接続――連結――深化――同調」
早速VR世界にログインする。接続――深化の二工程で済ませるのが一般的だが、少し時間と心に余裕がある人は連結を挟む。そして廃ゲーマーは同調も入れる。時間は掛かるが、VRを一番楽しむことの出来る四工程だ。同調するということは痛みなんかもより伝わりやすくなるということだから敬遠する人も多いし、適正も問われるが、私はそういうことを気にしてない。こういうのは慣れだと思うけどね。
「ユートピアへようこそ。先行プレイの特典として、スタッフがナビを務めさせていただきます、開発担当のミサキです」
「ミサキさんですか。これって暇な人が担当する感じ? 多分貰えた人の多くが偉かったりする人で私もその一員だと勘ぐってるかもしれないけど、そいつの友人で何にも偉くない一般人だからフレンドリーに解説お願いします」
「承知しました。で、えー……暇な人が担当するのは事実ですね。皆忙しかったら最終手段として事前に作ったスタッフのAIが担当するということになっています。では、取りあえずキャラメイクを」
「その、システムはある程度知ってるつもりだけど、不安なんで一回説明してくれる? 正直手に入るとは思ってなかったから、情報の集め方が雑でさ」
「手に入るとは思ってなかったのに情報を集めていたのですか、恐縮です。キャラメイクで行うのは種族と職業、それからスキルについての選択となります」
「あー。性別とかも種族決めるときに選択するよね、性別で就ける職業に変わる?」
「変わります、流石にパーツなどでは変わりませんが。しかし名前が違うだけで違いはそう大きいものではありません」
「取りあえず職業から見せて」
「はい。ユートピアでは膨大な職業を二つまで選択できます。これは変更できない上にかなり重要なので慎重に決めてください」
「一つだけの場合は? メリットある?」
「基本的に二つ選ぶべきです。一つの場合は経験値が入りやすくはなりますが……」
「了解、二つ選ぶ。ミサトさんは何がお薦め?」
「ミサキです。私は運動音痴なので、魔法使いですかねー。召喚士や巫女も面白いですよ。調教師もお勧めです、可愛いものを愛でるのは女子の使命です」
「それはどうなんだか。性別で職業の違いはある?」
「名前の違い、例えば巫女が神官だったりというのはありますが、根本的には変わりません」
「成程。じゃあ…………調教師と召喚士で」
「宜しいですか? 本当に?」
「可愛い物を愛でるのが女子の使命ってさっき聞いた。本当かどうかは知らない」
「…………種族選択に移りましょう」
「選択肢なんてそんなにないよね? 調教師は物理系、召喚士は魔法系。両方こなすならどっちとも高い能力じゃないといけない。そんな種族は限られてる。それも何かを犠牲にしたものばかり。ならば私は咎人を選ぶ、消去法的に」
「宜しいですか? 本当の本当に。街に入れませんよ?」
「絶対に?」
「絶対ではありませんが……」
「なら問題なし。スキル選択に行こうよ」
「これがスキルリストです。なお、スキルはここで習得する以外に対応する行動を取れば覚えられることもあります」
「全部それで覚えられる?」
「可能性としては覚えることはできますが、職業などによって限界が異なります。それと、仕様上全てのスキルを習得することは不可能です。スキルの数が多いほど新たにスキルを習得するのが困難になります」
「じゃあこれで。これでキャラメイク完了?」
「まだアバター作成も、そもそも名前も登録していませんよ」
「ああ、そういえば」
朧LV1 咎人 職業 調教師・召喚士 スキル【片手剣】【短刀】【掴み】【投擲】【蹴り】【ステップ】【跳躍】【鷹の目】【調教】【召喚】
「こんな感じでいいと思う」
「召喚はもはや添え物ですね、剣士で頑張ってみませんか?」
「朧さんに二言はない。有言実行」
「そうですか。ではチュートリアルに移行します」
「何するの?」
「軽く魔物と戦ってもらいます。スキップ可能ですがその場合耐久度無限の装備が手に入らなくなりますね」
「それって幾つ貰えるの?」
「装備している武器スキルによりますね、朧さんの場合は片手剣と短刀ですから、その二つが支給されます」
真っ白な部屋が草原へと変わる。一陣の風が吹いた。私の髪が揺れる。
「三体倒したらクリアです、勿論制限時間はありませんし面倒だと思ったら私に一言言ってくれればスキップできます」
「敵は? 秘密?」
「隠すことでもないので言いますと、・ホーンレスラビット・ホームレスゴブリン・はぐれウルフですね」
「名前から運営の悪意を感じる。一体ずつ倒していく感じ?」
「いえ、実際の草原の設定そのままですから、出てくる魔物はランダムです」
「ふーん」
「武器はポーチに在るので、取り出そうと思うことで取り出せます」
早速片手剣と短刀を取り出し、構える。そういや二刀流のスキル在ったかな? 奥の方から出て来た狼――多分はぐれウルフへ短刀を投擲し、目を潰す。そのまま跳躍して噛みついてきた顎を蹴り上げ、片手剣を突き刺すとはぐれウルフは光の粒子となって消えた。
「お見事でした。魔物を倒すと一定確率でドロップが発生します。所有権が放棄されない限りは倒したプレイヤーしかドロップを拾えない仕様です。」
「その、所有権が放棄される場合というのは?」
「一定時間ドロップを放置した場合、パーティメンバーに所有権を譲れるので譲った場合など。拾ったドロップを手に入れた後死んでも、一定の時間は所有権が働いているのでドロップはしません」
「ってことは囲みが流行るのかな、人の悪意は無限大。次は何時来るの?」
「魔物を倒した30秒後にまた別の魔物がポップします」
「ふーん…………」
今度はホームレスゴブリンだった。短刀は拾うのが面倒だなと思い、ステップを踏みながら蹴りに繋ぐ。蹴ってない方の足で跳躍して片手剣で斬る。
「初めてなのにスキルを流れるように繋ぎますね。経験者ですか?」
「ま、そういうこと。これでも一端のゲーマーなんだ」
割と、自分は強めだと自負している。だから三匹目兎が出て来た時もホーンレスラビットくらい楽勝だろと油断していた、でも言い訳だ。運営の悪意だって底知れず? そんなこと昔から知ってたはずなのに。
「……今のは?」
蹴りを難なく、私を飛び越えて躱し、振り返りざまで一撃ノックアウト。私はリポップする。
「玉兎という、レア魔物ですね。ここで死亡してもペナルティはないので安心してください」
「ペナルティはないから安心してくれだ?? 痛かったよ、どうしてくれんの」
「それは朧さんが同調しているから仕方のないことだと思います」
「ま、いい。今のは私が悪かった、そういう可能性もあるって伝えられてたのに、運営の悪意を見逃してた。今のはまた出るよね?」
「ええ、確率はレアなので低いですが」
「具体的にはどのくらい?」
「それはちょっと……お答えできません」
「此処でのポップはチュートリアルが終了するまで継続?」
「はい、三体連続ホーンレスラビットで納得のいかない人も居ますし。クリアするまでは永続ポップです」
「何回死んでもデスペナルティはなし」
「死んで覚える方も居るので、何回でも。何よりチュートリアルですから」
「武器の耐久度は無限」
「初心者装備なので」
「経験値は入る?」
「魔物についてはチュートリアル用に弄ったわけではないので、経験値も同じように入ります」
「じゃあ復唱するよ、出現が異様に早くレア魔物も出て経験値が入るステージで耐久度の無限の武器を持って私は永続に戦うことが出来る。こういうことだよね?」
「そういう捉え方も…………」
「取りあえず玉兎とやらが出るまで百戦こなすか」
「あの……終了するまで付き合うことになっているのですが」
「付き合ってね」
「え、えー……」
では始めましょう。先ずやるべきはポップパターンを分析すること。一番手っ取り早いのは出現からの即攻撃で何も知覚させないまま倒すことでしょ? ポップは完全ランダムなのか、みたいな。十戦すれば何となくポップ時の光の大きさが違うことが解る。三十戦すればどうやったら手早く倒せるかが確立される。五十戦すれば光を見た瞬間に駆けだして的確な一撃を加えられる。
『【疾走】を習得します』
『【暗殺】を習得します』
『【二刀流】を習得します』
『レベルが上昇しました』
『レベルが上昇しました』
『レベルが上昇しました』
「ふう……」
そして六十七戦目、また玉兎が出現したがホーンレスラビットと見間違い、今度は一撃躱したものの、二撃目に沈む。
「レベルが明らかに違うよね?」
「レアですから! 序盤で戦うことを想定していません!」
「あ、そうなの。…………そういや調教ってスキルがあったと思うけど」
「意識して使っていないですよね。説明を見ていただければ、解ると思います」
「なんか冷たくない?」
「それと、余計なお世話かもしれませんが新たにスキルを習得されています、確認なさってはいかがでしょうか?」
「あー、全く気にしてなかった」
『レベルが上昇しました』
『咎人LV5達成によりスキルを選択できます』
百十一戦目、再び玉兎出現。今度は見分けて一発斬ったのはいいけれどそれで御仕舞い。体力は低いだろうけど回数当てなきゃ倒せないのは当然か。
「奇策が要る」
百二十三戦目、はぐれウルフの首を掻っ切ってドロップを拾おうとしたら、ポーチに入らなかった。どうやら収納上限らしい。となるとアイテムの選別が必要なわけだが………棍棒は不必要だろう。
「あ」
そして百二十七戦目、ふと気付く。ドロップでポップする場所を狭められないか? 今戦っている草原はチュートリアルであるという点を除けばほぼ同じ条件だが、狭い。一人での戦闘だから寧ろ本来よりも広いように感じられるが、ドロップで埋め尽くすのは不可能ではない。
『レベルが上昇しました』
百八十戦目に玉兎出現、距離を離して短刀を投擲するも避けられる。一分持ったが攻撃を当てられない時点で前のほうが良かった。
「出現率が低い……」
そこで何か案はないかと考え、スキルが取得できることを知る。咎人のレベルアップ特典で入手できるのは強奪や罪科など物騒なスキルばかり。その中に博徒という確率変動のスキルがあったのでこれを習得した。
「足りない、色々と」
草原の三分の一が埋まってきた二百二十五戦目、玉兎襲来。投擲、蹴り、ステップ、色々交えて戦うも届かなかった。どうも上手く暗殺を決めて死ぬまで攻撃し続けても三分の二までしか減らせない、多分そこが限界だ。何か案が無いかと思考し、そういえば調教師だったと今更ながらに気付く。それからはぐれウルフに狙いを定め、三匹倒したところで調教に成功。牙と名付けて光に攻撃することを覚えさせる。
『牙のレベルが上昇しました』
『牙のレベルが上昇しました』
二百六十九戦目、玉兎。敗れはしたが手ごたえはあった。しかし私が死ぬとペットも消えるのが痛い。ならどうする? …………契約だ、契約して召喚すればいい。
『盾のレベルが上昇しました』
『盾のレベルが上昇しました』
『弾のレベルが上昇しました』
『弾のレベルが上昇しました』
『牙のレベルが上昇しました』
足りないのは数だ、調教師であるなら数を揃えよ。無論各上相手に烏合の衆では通用しない、だから専門化、特化させる。はぐれウルフである牙は私の後に攻撃、ホームレスゴブリンの盾は玉兎の動きを一撃だけ止める、ホーンレスラビットの弾は跳躍に激突して動きを妨害する。たったそれだけのために私は三体を育て上げ、召喚した。私が死んだあとも戦うが所詮専門化された集団、ちゃんと運用しないと脆い。私が復活した時には…………リポップ? 私がリスポーンするまで何秒かかる?
『【直感】を習得します』
最後は運だ。三百八十三戦目、もはや択ゲーとなったポップ地点に、ナイフを放った。走り出す、出現する玉兎、投擲と片手剣で暗殺補正が載った二発。そこから蹴りと引き換えにもう一発浴びせ、私は沈む。そこに牙が駆け、四発目を与える。それに反撃を与えようとする玉兎へ盾が迫り掴みこもうとする。玉兎はそちらへの対処を優先せねばならず、蹴りながら後退。そうして飛んだ地点に弾が先回りしている、両者激突、玉兎の方がステータスなどの問題で競り勝つが勢いを殺され跳べない。そこに落ちてくる盾の死体。潰されることはないが先読みにより動きが止まる。そこに迫る牙、兎はそれを蹴り上げる。そうして玉兎が三体の僕と戦闘して六十秒――当たり前だが一分、私はリポップする。玉兎の意識外からの攻撃により再び暗殺補正が載った片手剣による一撃を、そのまま蹴りに繋げてステップ――――鷹の目ロックオンで強引に身体を捻り回転しながらもう一撃。玉兎は倒れた。
「よっしゃああああ!!!」
と、万が一が無いようにもう一発突き刺す。
『レベルが上昇しました』
『レベルが上昇しました』
『レベルが上昇しました』
『称号・大物食いを取得しました』
『【大物食い】を習得します』
「いやあ、おめでとう」
「誰? ミサッキーじゃないね」
「彼女は帰ったよ。代わりに僕が君のこと見てたんだ、開発担当副リーダーの一人前原と言います」
「世間的にはOLにナビしてもらう方がおじさまより良くない?」
「君はどっちがいいんだ」
「おじさまの方が楽でしょ、こうして私のことを見てたってことはさ。因みに聞かせてほしいことがあるんだけど」
「何かな? 勝利の報酬として一つくらいは答えたいね」
「玉兎って調教できる?」
「……出来るよ」
四百二十四戦目。どうやったら調教できるだろう、そればかり考えていた。一度攻略した相手、レベルも上がり大物食いというスキルも手にした。直感が私を動かす、速さに優るは予測だ。全て動きを読めばいい。本来それはとても難しいが、ドロップによる動きの制限、出現による奇襲で確実に一手先を取れ、それを利用して動きを制限すればいいのだ。三匹の僕も居る。
『レベルが上昇しました』
「敗者なら黙って従え」
『玉兎を調教しました』
『称号・月兎の主を取得しました』
「ねえ、チュートリアルを終了したい。クリアさせて」
「はい、クリア。そこに積み重ねられてるドロップは消滅するけどいいね?」
「それは仕方がない」
「これでチュートリアルは終わり、僕らのナビは終了し君は種族ごとのスタート地点に飛ばされる。健闘を祈るよ!」
「うん」
転移した瞬間速攻でログアウトした。もう、限界です。
【片手剣】 片手剣の装備制限解除、スキルレベル上昇と共に威力上昇
【短刀】 片手剣を短刀に変えて上に同じ
【掴み】 掴むという動作に補正を加える(具体的にいえば握力上昇など)
【投擲】 投擲という動作に補正を加える(具体的にいえば命中率上昇など)
【蹴り】 蹴りという動作に補正を加える(具体的にいえば威力上昇など)
【ステップ】 ステップという動作に補正を加える?(踊りが苦手でもステップが踏める)
【跳躍】 跳躍という動作に補正を加える(具体的にいえば高度上昇など)
【鷹の目】 見るという動作、特に動体視力などに補正を加える。そしてロックオン(出来るのは一つ)が可能で使えば自動でターゲットの方向を見れる。朧はこれを利用して無理矢理身体を捻った。
【調教】 魔物を調教できるようになる。平和的にも、暴力的にも。
【召喚】 魔力で契約した召喚獣を呼ぶ。
【疾走】 走るという動作に補正を加える(具体的にいえば速度上昇など)
【暗殺】 暗殺するという動作に補正を加える(具体的にいえば威力上昇など)基本的に意識外からの攻撃を暗殺とカウントするので目の前に居たり、二度目でもカウントするし、その逆もある。
【二刀流】二刀流という動作に補正を加える(具体的にいえば難易度緩和? など)
【博徒】 種族によっては習得できない。確率が五割より低いと上昇し、五割より高いと低くなる。上限・下限は五割。但し十割や0割は変動しない。
【直感】 習得条件はシビア。直感に補正を加える(具体的なことは不明)
【大物食い】 称号スキル、習得を拒否することも可能。自分より強い相手に対して撃破出来る確率を高める(具体的には不明)因みに下剋上でないのは朧の性格の問題。