決着
リーリスが持っているのは俺の片手剣と違って細剣
「先手必勝よ、女神の氷剣」
リーリスの周りに10本の氷の剣が出現した。
「くたばりなさい、黛 神斗!」
リーリスはそのまま突っ込んできた。
「俺だって負けるわけにはいかないんだよ。」
俺はその場で急停止し、後ろに跳んだ。
着地し、こう言う。
「閃光!」
俺は雷を纏いだす。
「そんな小細工、私には関係ない!行きなさい、私の剣よ。」
すると、今まで周りにあっただけの剣が俺に向かってきた。
10本の剣が俺のいた場所を突き刺した。
「勝負あったわね。」
リーリスが帰ろうとする。
「どこに行くのリーリス。」
「なんであんたまだいきてんの。」
「避けただけだよ。」
その俺の身体はまだ雷を纏っていた。
「ふーん、その雷で移動速度を急激に上げたってわけね。少しはやるじゃない。でも小細工にはかわりないわね。行きなさい。」
刺さっていた剣が再び飛んできた。
「何度やっても同じだよ。その剣のスピードじゃ俺の"閃光"には追い付かないよ。」
追ってきた剣を全て避ける。
「ちょこまか鬱陶しいわね。なら、」
俺の元にまた剣が迫ってきた。
(これも避けられるな。)
避けて通りすぎようとした瞬間
「咲け、女神の氷薔薇」
ドォーン
俺の目の前で氷の剣が爆発した。
俺はそのまま地面に落ちる。
「決まったー!リーリス選手の必勝パターン。
氷の剣から逃れられたとしても次にそれが爆発するなんて誰が思うでしょーか。これで決まったのかー。」
「意外と痛いな。」
「あら、まだ生きてたの。剣はまだ9本残ってるわよ。」
「あはは、俺は負けられないからね。」
「じゃあぼこぼこにしてあげる。」
膝をついて座っている俺の周りを9本の剣が突き刺さる。
「これで終わりよ。楽しかったわ。咲け、女神氷薔薇。」
ドォーン
さっきと違って9本同時に爆発した。
「勝負あったー!リーリス選手の勝利!しかしリーリス選手今回は1つの術式しか使いませんでしたね。意外とあっさりした勝負でしたー。それではこれで……」
「待てーー!」
会場中の視線が声の主を見る。
「まだ勝負はついてないよ。」
「うそ、あの状態から逃げられるはずないのに。一体何をしたの!」
「術式を3つ程展開しただけだよ。」
「待って、3つですって!」
「な、なんとー!黛選手が3つも術式を展開していたなんて!一体何者なんだー!」
「神斗は特級術者ですよ。」
「生徒会長。でも特級術者ってあの世界にも50人程度しかいないと聞いているんですが。」
「神斗は天才ですからね。」
俺は自分についた埃を払う。
「ここからが本番だね。」
「あれを避けたからって調子に乗るんじゃないわよ。」
するとリーリスは同時に3つの術式を唱えた。
「女神の氷剣女神の氷守護神女神の氷竜神」
現れたのは先程の剣と人間の倍はありそうな氷の巨人と竜。
「これで確実に終わりよ。」
「それでも俺は負けない。ここからは一撃もくらうつもりはないよ。」
「そう。行きなさい。」
そう言うと剣と巨人と竜が向かってきた。
(あくまでリーリスは動くつもりはないか。)
「閃光!」
俺はまた雷を纏った。
「見飽きたわよ。」
「使ったのがそれだけとは言ってない。」
俺は一瞬でリーリスの目の前に移動した。
「速度が上がって……」
俺は片手剣で切ろうとした。
ガンッ
リーリスが操作した氷剣が俺の攻撃を弾いた。
すかさず距離をとる。
そこに巨人が攻めてくる。
「邪魔だ、どけ。重力地獄」
巨人がその場でひれ伏した。
これが2つ目の術式。重力
リーリスは俺に休むひまを与えない。
続けて氷剣が飛んできた。
「切るか。」
俺は片手剣を構えた。
「付与虚空」
片手剣が不自然な空気を纏う。
そのまま剣を横に振った。
すると飛んできた氷剣を切った。
「なんとー!黛選手が剣を振っただけでリーリス選手の氷剣を切ったー!これは一体」
これが3つ目の術式。虚空
「残るは竜とリーリスだね。一気に片付けよう。」
俺は一気に加速した。
「行くぞ、黛 神斗。私も負けるつもりはない。」
リーリスの周りはまだ5本の剣が残っていた。
「閃光!そして重力天国」
閃光の速度がさらに上がった。
「そうか、それであの爆発を避けたのか。」
神斗の速度は常人が捉えられる速度を越えている。
竜が神斗に向かう。
神斗と竜がすれ違う一瞬の出来事。
竜がバラバラになる。
竜にも何が起きたのかわからずにいた。
「後は一騎討ちだね。」
「そのようだな。まさかここまで追い詰められるなんて思いもしなかったわよ。」
「最後だから術式なしでどう?」
「いいわよ、あんたも解除しなさいよ。」
俺は閃光と重力と虚空をとく。
リーリスの周りにあった剣も消えた。
「じゃあ行くわよ!」
リーリスが突っ込んできた。
ガンッガンッ
お互いの剣がぶつかる。
バンッ
リーリスの剣がとんだ。
「なっ!」
リーリスの驚愕の表情、
「これで終わりだ!」
切ろうとしたその時リーリスが少し笑い
リーリスの背後から消えたはずの氷剣が出てきた。
「私の勝ちよ。」
(形勢逆転か、まさか負けるなんて)
俺は笑った。
リーリスの剣が向かってくる。
(でも俺は負けるわけにはいかないんだ)
リーリスの剣が俺の前で止まった。
いや、止めた。
「なんで止まるのよ!」
リーリスの剣の先は不自然な空気がある。
「まさかあんたも解除してなかったわけ!?」
「いや、俺は解除したさ。発動させたのは突き刺さる瞬間だよ。だから俺は天才なんだよ。」
俺はリーリスの剣を弾いてリーリスに剣を向けた。
「勝負あったね。」
少し間があいて会場中から歓声があがった。
「しょ、勝者黛選手!い、いやーまさか編入生が勝つなんて思いもしませんでした。以上実況担当の水口紗也でしたー。」
「やっぱりリーリスは強いね。あの頃と変わってない。」
「待って、どういう意味?」
「神斗ー。」
アレクシアが向かってくる。
「アレクシア。勝ったよ。」
「えぇ、見てました。さすがですね。」
横を向くとリーリスが何かを言いたそうにしている。
「どうしたの、リーリス?」
「私も神斗って呼んでいいか?」
リーリスの頬はほんのり赤みがかっている。
「もしかして、リーリス照れてる?」
「照れてなどいるか!」
「呼んでもいいよ。」
「あ、ありがとう。それで神斗気になったのだが」
「その話なら、私の部屋でしましょう。」
(生徒会室自分の部屋って言っていいのかよ。)
そう言って俺たちは生徒会室に向かった。




