スキル伸びても身長伸びず
*少しステータス部分を修正しました
あれからどれだけの時間が経ったか、恐らくだけど4、5ヶ月は経ったと思う。
おれ…………じゃなくて僕は色々と頑張った。そりゃ一人称もそうだけど、スキルをほぼ1人(いや、1頭かな?)で磨きに磨きまくった。
ほぼ1人というのはたまに外に出て獣を狩ってたのだー!レベルアップの為に狼やゴブリンを狩って過ごしていた。
ちなみに、牛だから肉は食う気になれなかったし、そもそもあったナイフで死体を上手く解体できなかったからとかいうのが言い訳じゃないよ?
その…………違うからね…………?
食料は今まで通り草をムッシャムッシャ食べて過ごしている。何か民家を探ると薬草みたいなのや瓶に入った薬みたいなのもあった。
そうそう、服装の事だ。流石に幼女のマッパは見た目上辛いし寒いから服を探したのよ。
子供サイズの服は何故か綺麗な状態でたくさん見つけた。ただ、一つ問題があってどれも着ていない。いや、着れなかった。
僕の最大の問題、それは乳がデカすぎた事だ!小さい服にこの胸は全く入らないのだよ!
ということで大人用の服を1枚着てここのところ生活しています。
あ、服なんかよりもっと重大な報告があるのだ。誰に報告すればいいのか分からないけど報告しておこう。
なんとこの世界にステータスというものが存在するのだ!いえーい!
きっかけは偶然だったけど、なんか妙に大きい家を探索してみるとある水晶玉を見つけたのだ。それに触れたら急に何かのデータが流れ込んできた。
1回目はビビって「んひゃあっ!」という幼女特有の可愛い声が出たけど、2回目はゆっくり慎重に触ってみた。
そしたら、こんな感じのデータが頭の中に流れ込んできた。
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名前・無し
種族(性別)・雌牛人間(♀)
レベル・23
体力・190
マナ・65
腕力・201
守備力・96
知能・2010
集中力・10000
俊敏・90
スキル・『渇き耐性(2)』『飢え耐性(1)』『病気耐性(8)』『魅了(3)』『手足蹄(10)』『武の才能(4)』『気配察知(3)』『成長促進(4)』『猛毒耐性(1)』
ユニークスキル・『一蹄必殺(5)』『牛蹄拳(10)』『牛乳(6)』
称号・『ゴブリンスレイヤー』『フェルト森林の主』『牛蹄拳開祖』『人間に進化せし生物』『古代の知識を得た者』
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これが僕のステータスだ。この能力値が高いのか低いのかと言うと低い方だ。ここにあった書物を読んだところ、成人の平均ステータスは1000は越していた。
しかし、読んでいくと『平均はなくとも偶然得たスキルを努力でレベルを上げていくと引けを取らないほど強くなる』というのもあったので才能だけでなく努力も必要な厳しい世界だと感じた。
いや、努力して強さを勝ち取れるだけまだマシか。
僕のスキルも着々と伸びている。というか括弧で囲まれてる数字は10で終わりらしい。これをスキルレベルと呼ぶんだって。そう本に書いてあった。
ちなみに、装備欄もあるらしいけど僕が着ているのは上の服のみ。ズボンや下着は尻尾の邪魔になるから着てないし、足裏にも蹄判定があるから靴も履いてないから表示されなかった。
自分の姿を確認したかったけど、全部探したけど鏡は無いし、噴水は壊れて水を鏡代わりにすることはできないから分かんなかった。
でも牛の耳と尻尾があるってことは触って分かった。一応、乳以外の牛の要素が残ってて良かったと安心した。
んー、そろそろ引きこもってないで外に出よっかな。太陽の光を大いに浴びて強くなるのだ…………!光合成かっていうツッコミは無しの方向で。
ん?入口の方から足音が聞こえる。それも結構大きいし多人数だ。重い足音からゴブリンの足音じゃないね。
も、もしかして約半年振りの人?うわー!なんか新鮮だー!どうしよっかな?壺に隠れておどかそうかな?よし、そうしよう!
この時、僕は知らなかったのです。胸がつかえて壺に入れずに入ってきた人たちに見つかってしまうことを。
そして気まずく僕はこう言ったのだ。
「あぅ、その、こ、こんにちわ…………」
ちょっと泣きそうになってたのはご愛嬌です。
ついに誰かと邂逅だ。
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