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第5話~現代からの脱出~

「やっと血が止まってきた。で?ここからでる方法は?」

 父ちゃんも落ち着いてきた頃。文美に僕は聞く。

「うむ。見ておれ」

 文美はゆっくりと鉄格子の前へ行き、手をかける。そして、

「ふんぬっ!!」

 広げる

「どうじゃ?康雄。予は凄いだろ?褒めていいのだぞ?」

「……うん、もう。どうでも…いいかな。凄いですね~」

「…康雄。父ちゃんは夢でも見ているのかな、」

 可愛いから許す!


 重い機械が繋がったコニーを負ぶって走る僕たち。なんとか近くの森に逃げ込めた。

「脱獄だぁ!!まだ近くにいる!逃がすなぁぁ!!」

 辺りを警備隊がウロウロしている。中々これでは動けない。

「さ…。どうする?どうやって過去に行くの?」

「コニーがいてくれればいいのだが…。目が覚めるまでここに待機しよう。下手に動くと見つかる」

「なあ康雄。さっきから過去とかどうとか。一体何があったんだ?」

 う…。どうしよう。ここでタイムスリップのこと言ったほうがいいのかな…?

「康雄父よ。今は事情があって話せない。だが、予たちは大変なことに巻き込まれてしまった。康雄父が、ついて着てくるのなら、話そう。」

 文美が辺りを警戒しつつも言う。父ちゃんが一緒に?大丈夫だろうか

「…。康雄。大変なこと…というのは、お前らが起こしてしまったことなのか?」

「え?ま、まあそうだけど。」

「そうか…。なら…」

 そう父ちゃんが言いかけたとき。警備員の声が響いた

「見つけたぞぉぉ!!」

「ちっ…。見つかった。康雄!父殿!攻撃の当たらぬ場へ行け!!」

 僕と父ちゃんはその言葉の前に木の陰に隠れる。すいません。本能です

「発砲しても構わん!仕留めろ!!」

 そう叫んでいる間も。文美は弓矢で一人一人倒していく。文美も相手のことを考えているようで、致命傷を外している。腕や足を的確に狙う。

「つ…強い…。隊長!!とても歯が立ちません!!」

「くっ…。しょうがない。あれの許可を出す!!」

「「「はい!!」」

 あれ?なんだろうか。そう思っていると、大きな足音がしてくる

「ふっはっはっは!!流石のスパイもこれには敵わんだろぅ!!」

 一瞬見たときは大きな機械に見えたが。よく見ると、人が乗っている。操縦席と思われる場所はガラスで覆われ、そこの両脇に大きなアーム。その下にウォーカー。まさに、大きな戦闘服といったところだ。だけど、そんなものはアニメの産物では…

「対魔族用と研究されておったが、しょうがあるまい!その名も!!人型戦闘装備マンオブアーマー

 スピーカーを使って大きな音で言ってくる。正直うるさい

「ぎゃーぎゃーとうるさいものだ。くらえっ!!」

 文美は弓を引き、ガラスに向け矢を放つ。が、矢はいとも簡単にはじかれる。

「はっはっはぁ!!超強化ガラスの前では矢もホコリ同然だ!!」

 そういうと、機械は大きく跳ね、文美の近くまで移動する。すぐに文美は距離をとろうとする。が

回転腕アタックアーム!!!」

 機械は腕を広げ、三回転くらい回る。それに直撃し、数メートル飛ばされる文美

「文美!!」

「まだまだぁ!!地響き(グラウンドフット)!!」

 また機会は大きく跳ね、文美の真上で落下する。文美はギリギリよける。

「どうしよ…。これじゃ矢も効かないし…」

「あれは…。俺が開発中だった鎧じゃないか。なんで完成して…」

「ん?コニー!目が覚めたの!?」

「こう騒がしくちゃな。たとえ三途の川渡ってても呼び返されるさ。」

 流石コニー。しぶとく生きやがる

「っとそうだった。あれの弱点は排熱口だ。そこなら穴がある。」

「っはぁ!!それがどこにあるのかも知らないくせに!!」

 スピーカーうるさいってば

「脚の下にもぐりこめ!そこに一発打ち込めば済む」

「……あれ?」

 スピーカーのやつ。唖然としてるな。

「でもなんで知ってるの?コニーそんなヲタだっけ?」

「違う。あれは俺が開発中だった兵器だ。なぜか完成してるが…」

「なんで開発中で終わったのさ。空間転送よりそっち作れよ。」

「飽きたwww」

 なんだこいつ

「うむ。何はともあれ助かった!」

 文美はスライディングで下にもぐりこむ。

「しまった!!」

「ここだな!!それぇっ!!」

 打ち込んだのか。すぐに僕たちの元へ戻ってくる。

「して、打ち込めばどうなるのだ?」

「康雄が良く知っている。排気口のないパソコンはどうなる?」

「内部の熱が放出されず温度は上昇し、いずれ壊れます」

「良くできました。まあ、あれだけ大きいんだ。二週間で壊れるパソコンよりはるかに早いだろ。」

 確かに。すでにもう煙が出始めている。

「よし。今のうちだ。コニー。過去に行くぞ。」

「え゛。急に言われても。こっちだって動きにくいし」

「つべこべ言うな。移動の方法はわかったのであろう?」

「え?そりゃ…まあ。一応。」

 むむ?この顔は、「わかったはわかったけど、理由がわからないままでモヤモヤしてる」顔だ

「して。その方法は?」

「ああ…。どうやら、数字が揃う時間に空間を移動すると、微粒子が何かに反応して時間を飛ぶらしい。ただ、どの時代に行くかはわからん」

 揃った数字?それって、二時二十二分。とか、0時00分とかか?頭の上にクエスチョンマークを出していると、父ちゃんが

「コニー君。一応、これを持っていてくれ。」

 と言ってコニーに本を差し出す。あれは…医療の本?

「これには、魔族の体の仕組みから、人間の内臓血管の位置までわかる優れものだ。持っておくといい。」

 へぇ…。そんなものが

「ありがとうございます。でも、なぜ俺たちに?」

「そりゃ…」

 言いかけると、今度は自衛隊が向かってくる。

「こうするからさ!!」

 すると父ちゃんが自衛隊に向かって走り出す。ええ!?

「三人共!なんだかよくわからないけど。今は5時54分30秒。もうすぐで5時55分だ!俺が時間を稼ぐから!!」

 父ちゃんがそういいながら、自衛隊の人たちがくるのを邪魔して時間を稼いでいる。

「そんな!!父ちゃん!」

「康雄!父殿の有志を無駄にするでない!!」

「そうだ。確かに…康人おじさんいは悪いが…。過去を変えれば、助かる!行くぞ!」

「父ちゃん!」

 文美が僕を抱える。父ちゃんが遠ざかる

「康雄!!お前のしたことだ!お前で締めをつけるんだぞぉ!!」

 自分の周りが光に包まれる。そして、景色が消える瞬間。銃声が聞こえた

「とおちゃぁぁぁん!!!!!」




「ぐべしっ!」

「いでっ!」

「よっと」

 地面にたたきつけられる僕たち。はっ。父ちゃんは!?

「おじさん…。康雄。大丈夫か?」

「う…う…。戻って早く助けに!」

「康雄。それは無理だ。あのまま戻ってしまえば、囲まれて今度こそ終わりだぞ。」

「そんな…。そんな…」

「大丈夫だ。信じろ。お前の父ちゃんはそんなに軟だったか?」

「う…父ちゃん…」

「父殿は予たちのことを思ってしたのだ。それを無駄にすれば、それこそ父殿の悲しみだ」

「でも……」

「康雄。もしかしたら、この魔族関係を修正できたら。あのことはなかったことになり、おじさんの負傷も魔族がいることもなくなるかもしれん。だから、俺たちで変えるんだ。このじっ…じつを…ぐはぁっ」

 そこまで言うと、コニーは血を吐き出す

「だ、大丈夫かコニー!」

「無理もない。この体でここまでは大したものだ。」

「医者に見せよう。ここはどこだ!?」

 見るからに建物の中だ。ホコリだらけではあるが、技術はあったようだ。

「外の様子を見てこよう。康雄はコニーを見ていろ。」

「いや。俺は一人でいい。ちょっとアイデアを思いついた。なんとかするさ。」

「僕も。多分コニーといても役に立てないし。文美と一緒に見てくるよ」

「予は一人でも大丈夫だぞ?」

「い、いや…。心配だしさ~(文美は強いけど常識ないから心配だ)」

「まあよい。コニー。すぐ戻るぞ」

「ああ。気をつけろ。ここはいつの時代か検討もつかん」

 はたして。外にでてわかる時代だといいけど



「なんだ…?これは」

 廃墟。一目見るとその言葉しかでてこないほど、酷く壊れている。周りは砂漠で、瓦礫に砂も被っている。

「ここは…一体…」

 

 



あのスピーカーのやつは中二病級にネーセンがあれだったな

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