表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/30

第21話~露西亜小輪~

「さあ! 始めりました二回戦! 注目するのは先ほどの相撲で圧勝した京都の組の奴。江利灯羽実えりひ はみだァァ!」

 今度は選手が一斉に出てくる。そして、同時に料理も出てくる。最初の料理は魚料理。にしても、ハミーのやつ。3つも食えるのか?


「さあ。料理を選ぶ時間です。まず、一つ。それぞれ選んでください」

 選手の前に並べられた4つのうち、一つを選ぶらしい。だが、よくよく見ると、他の選手は少し震えている。てことは、この運試しはほぼ強制的に選ばれたらしいな。

「さあ。選び終わりましたね? では。どうぞ!」

 一分ほど待ち、とうとう食事タイムが来る。大丈夫だろうか?

「う…ぐ……がはぁっ! ……」

「ぶ……が……」

 一口食べると、既に泡をはいて倒れる人が二人出てきた。かなりの猛毒だ。6人のうち2人アウトで運ばれていった。それと同時に、「っち」「外れた」「大損だ」と、言って会場から離れる人が出てくる。あの人たちを選んだ人だろう。勿論ハミーは大丈夫。パクパク食べている。だが、今の脱落で、恐怖を覚えた選手も出てくる。まさに、喉を通らない状態だ。ちなみに、全て食べられないと脱落なので、わざと食えない仕草をするものもいるらしい。


「食べ終わったぞ」

「……(ブルブル)」

「ごちそうさまですの」

「……(ガクガク)」

 四人。無事に一食品目クリアだ。あの震えていない狂人間は江戸の選手と百合野郎ハミーだ。

「いいですね? では。ニ食品目です! 選んでください!」

 ここからは中々運が効かなくなってくる。三分の一。心配していると、すぐに食べる時間となる。

「食べてください!」

 食べ始める。最初は普通に食べ、安心した人もいたが、

「がはっ! ……」

 急に泡を吹きはじめた。

「言い忘れていましたが。この三つの毒入り料理。それぞれ毒の種類が違います。あの人は、時間差の毒を食べたのでしょう」

 アナウンス。まあ司会が言う。それを聞いた一般人一人は、震えあがる。と同時に、さっきと同じように去る人も。

「うまかった」

「おいしかったですわ(そろそろ腹いっぱいな顔)」

「…………(もう嫌だ)」

 あの凡人。僕と同じ臭いがするぜ……。そうやって、少し盛り上がってきた時。場の雰囲気をぶち壊したいと言わんばかりに司会が言う。

「ではここで休憩と取ります。開始は30分後でございます!」

 観客からブーイングが飛ぶ。まあ当り前だろう。僕は、トイレ行きたかったし。丁度いいかな~。



「ふぃ~スッキリ」

 用を足してズボンをあげると、丁度電話が鳴っていることに気が付く。てことはコニーだな。

「はいはいもしもし」

「私ですの。この糞野郎が」

 なんだろうと思い出てみると、いきなり罵倒でビックリした。ってハミーか。

「なんだよハミー。いきなり罵倒なんかして」

「はっ! 電話されただけでも喜べですの。そうではなく、今回の試合。なんだか、怪しいですの」

 え? どゆこと?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ