宇宙人は、信じますか?
私はUFOを見たことがありますか、と訊かれた場合。「あるような、ないような」と答えます。
けれども宇宙人に会った事がありますか、と訊かれた場合。「あるような気がします」と答えます。
霊ではないのかと思われただろう、それでも最後まで目を通して戴ければ幸いだ。
小学六年生、卒業を控えた私はある日、夢を見た。
夢なのか現実なのか解らないが、それはご自身で判断して戴こう。
1メートルくらいの高さだろうか、ベッドというにはあまりにも簡易な金属(だと思う)の板の上に寝ていた。枕などはない、ただ、寝ていた。
周囲は広い空間で、けれども何も無い。ただ、白っぽい天井と壁に囲まれているだけだった。
ふと、隣を見たら宇宙人と思われる人? が2人(2体?)立っていた。
白っぽい全身と、黒っぽい目の、安直過ぎる宇宙人だったような気がする。
2人が言った。
「君はこれから、身体の一部が悪いと言われるよ。けれど心配しなくてもいい、死ぬわけではないから」
私は頷いた。
朝、目が醒めて「宇宙人に会った!」と、大はしゃぎした私は両親に興奮気味に話し、学校へ行っても友達に自慢げに話した。なんという単純な子供だろう。
反応は様々だった。笑う友達、興味津々な友達、冷ややかな視線の友達。
中学生になった私は、スカウトされて陸上部に入部した。記録がよかったのだ、長距離をやることになった。
入部を決めて、練習をしていたある日のこと、私の手元に一通の手紙が届いた。
『要精密検査・心臓』
陸上部の先生方が「心臓に疾患のある子は困る」と、言ってきたが私は平気だと告げた。
宇宙人が言っていたのは、この事だと思ったのだ。
……今にして思えば、陸上部ではなく美術部に入部しておけばよかったのだが。
精密検査に出向いた私は、確かに人と違う心臓だと説明されたが死ぬ訳ではないので、陸上部を続行した。
時折心臓が痛くなるが、治る。私が硬直していたら、心臓が痛い時だったりする。突然痛むので、よく解らない。
何故宇宙人が教えてくれたのか謎なので、もしかしたら夢かもしれない。
しかし、続きがある。
私はよく電化製品を壊す。人よりも電磁波? が出ているらしく、とにかく機械を狂わせてしまうらしい。
つい最近壊したものは、会社のパソコンだ(二ヶ月くらい前になる)。購入して一年程度のパソコンだった、全く動かなくなった。
冷蔵庫に洗濯機、カーナビにオーディオ、自分のパソコン等、色々と動かなくなった。
石油ストーブに到っては、今のもので4台目である。しかし、不思議なことに動かないと言って実家に持って帰ると、1.2日経って動き出すのだ。
私がいけないのだろうか。
自動ドアに到っては稀に開かないので何度か激突したことがある、因みに昨日も開かなかった。
開かないときはどうするかというと、無意味に動き回る。そうすると後ろから来た人か、中で店員さんが駆け寄ってきてくれたりする。
背が低いので、最初は感知されないのだと思い込んでいたが、子供でも開くので違うようだ。
何が言いたいのかというと、偶然かもしれないが宇宙人に忠告されてから、機械がおかしくなった。
もしかしたら本当に私は宇宙人のいる宇宙船に招かれており、そこで電磁波? を蓄積したのかもしれない。
が、本当のことは解らない。そもそも、地球の人間1人に、そう警告してくれる宇宙人などいるのだろうか。
いたほうが面白いので、私はそう思っていたりする。怖くは無かったし。
ただ、とりあえず。自動ドアやら電車のドアが私を認識してくれないことは、本当にどうにかならないものか。
激突すると、恥ずかしいのだ。痛いし。
(’’)
どうせなら、かっこいい宇宙人がよかった←