表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/38

笑い声

 父も弟達も釣りが、好きだ。

 渓流も海も何でも好きだ。

 上の弟に関しては、ブラックバス釣りが大好きで、船舶免許を取得し、きちんと船も購入した。

 S県の湖でよく釣っているが、雑誌に掲載されたり、バス釣りが好きな某俳優さんと逢うと会話したり珈琲を奢ってもらったりしているらしい。(一緒に写真も撮って貰っていた)


 今回は、下の弟の話である。

 彼も釣りが好きだが、今、のめり込んでいるのは鰻。

 夜中に鰻を釣りに出掛けている。

 それも、一人で。

 たまにすっぽんも釣れるらしい。


 さて、夜中に川で釣りをしていると。


 時々、子供の声が聞こえるそうだ。

 子供達の、笑い声。


 深夜二時に、子供などいるものか。

 周辺に家などない。


 弟はそれでも釣りをするらしい、なんとも度胸がある。

 私は頼むから止めてくれ、と言いたい。


 さて、釣りをしていると釣り師と顔見知りになったりする。

 釣り師達から情報をたまーに聴くらしい。


「上流で流された人は、大体あの辺りの茂みに沈んでいる。あの近辺は不気味だから、誰も近寄らない」


 確かに弟も、その場所は行く気になれなくて、一度も釣り糸を垂らしたことがない場所だった。


 川には、そういった大体“いわく”付きの場所があるのだそうだ。


 さて、うちの弟が無事(多分)であるのには理由があるのだと思う。

 彼は純粋に釣りを楽しむだけの目的で出向いているので、興味本位で笑い声に耳を傾けたり、その場所へ釣り糸を垂らしたりはしない。


 そこが重要なのだと思っている。


 ただ、姉としてはやはり心配なので、一人で釣りに行くのは止めて欲しい。

 

ちなみに、すっぽんも鰻も実家で食されます。←すっぽんは知り合いの調理師さんに捌いていただく。

もぐもぐ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ