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プロローグ
ノーベル文学賞を獲った、とある作家さんは、こんなことを講義で言ったそうだ。「私たちは夢を、現実だと思いながら見ます」。
つまり夢の中では、自分が現実世界にいると思っている。そういうことらしい。確かに夢の中で、「あー、これは夢なんだ」って自覚することは、少ないかもしれない。
ノーベル賞作家さんの講義は、読書も夢のような、リアリティーを持った体験なのだと続くけれど。とりあえず私が言いたいのは、そういう夢なら見た経験があるってことなのだ。
というか今、現在進行形で私は夢を見ている。夢を夢だと自覚しているわけで、それは希少な経験なのだろう。これから話す、まるで実体験みたいな夢の内容は、こんな感じであった。