23 記憶が戻るのは?にて
大変遅くなりました
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『…………。』
『場面が飛んだ?なんでもありだな。』
「…………。(死んだあとってこんな感じなんだ。)」
『やはり死んではいるんだな。だが、死んだ後でも、意識はある感じなんだな。』
「……(どうすればいいんだろうな。)」
『どうすればここから出られるんだろうな。』
「グッッッ!!なんだ!?」
『引っ張られる感覚?なんだ?これ。』
光が辺りに満ち身体が、いや身体ではない。
精神が引っ張られるような感覚がする。
「(え!?さっき一瞬声が出たのに。また、また、喋れなくなった。)」
『喋れなかったのか。体の状態は分からないのか。痛みは感じるのにな。』
弓で襲撃を受けた際にグラナージも同様に痛みを感じていた。グラナージは痛みに強いため耐えられたが、普通の人間なら卒倒しただろう。
現に過去のグラナージと思われる人物は痛みに耐えかね、気絶した。
その後のことはどちらも分からないが、死んだということはわかっていた。
「………。(流れに身を任せるのもありか。)」
『無駄に抵抗を続けるよりは流れに身を任せる方が、楽だな。』
抵抗をやめ、そのまま流れに身を任せる。
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『「眩しい」』
『「どこだ?ここ?」』
辺りは木々で覆われている。
スノードロップが咲いている。
禍々しい雰囲気が漂う。
どこからか分からないが見られているという感覚。
『…あー。そういう事か。』
「死んだはずなんだけどな。……いや、死んだのは確実か。」
手を見ると明らかに人間のそれではなかった。
鱗に覆われており、鋭い爪が伸びていた。
『これは。俺の本来の姿。結局、あいつの言っていたことはほんとうだったというわけか。』
「…尻尾まである。これ見た感じドラゴンかなにかか。…魂の流転という現象があることは知ってはいる。が、人間から魔物に変わることがあるのか?」
「あーーーーーー。わかるか!こんなの」
『まぁ、そういう反応になるな。普通に。未だに何が起きてるかよくわかってないしな。』
「…嘘だ。違う。違う。違う。こんなの許されない。」
『「…父さん?」』
『魔鬼の言っていたことは全て本当だったのか。』
「違う。お前は違う。息子じゃない。違う。」
『………。』
「え?姿は変だけど、俺は本当に…!」
「違う。違う。違う。違う。……成功したと思ったのに。今度は確実に!!!!」
『…待て。やめろ。………待て!!!!』
「アノイコドモ」
「え?」
眩しい光がグラナージを襲う。
体が崩れていく。
精神までもが壊れていく。
全てが崩れたあと、
『……。そういう訳か。通りで何も覚えてないわけだ。』
再構築が始まった。
「これで……これで。上手くいくはずだ……」
そんな独り言が辺りにこだまし、グラナージの意識は薄れていった。
『………狂ってる。』
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