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10 事実確認は書斎にて



「どうすれば良いですか?」




「まずはいくつか質問〜」


「ちょっと待ってください。」


「なに?」



「お2人がいらっしゃると知らなかったため、執事に茶を頼んでしまったので、その処理から先にしても良いでしょうか?」


「水分補給は大事だからね〜」

「わかった。俺らは1回隠れてた方が良いか?」


「そうですね。出来ればそうしていただけると。」


「了解〜」


イスキローテは防音結界を解除した。


「じゃあ、あの窓の方に立っとくから、そっちに執事来させないようにしてね〜。さすがに触れられるとバレるからさ。」

「俺らに聞かれて困るようなことがあれば消えるが…」


「いえ、ただ大丈夫でしょうか。」


「何がだ?」


「バレないでしょうか?」


「………あ!ただ突っ立ってるわけじゃないよ。認識阻害と気配消しをかけるからね。」


「あ、なるほど。それなら大丈夫です。」


「じゃあ、執事さん入れるね。」


「え?」


イスキローテとグラナージの姿が消えた。

次の瞬間。

ノックが聞こえた。

「お茶をお持ちしました。」


「…っ入れ。」

(来るタイミングがおかしくない!?なんでそんなピッタリ??)


「すみません。長年勤めているのに部屋の場所が分からなくなりまして。」

「部屋の場所が?」

「はい。部屋に向かおうとすると頭にもやがかかったみたいに場所を思い出せなくなってしまって。もう歳ですかね。」

「…休みを増やすか。」

「いえ!お気づかいなく。この仕事をやるのが私の生き甲斐ですからね。」


この執事、別にボケた訳では無い。魔法の影響である。

イスキローテは防音結界と同時にこの部屋の道順に対して阻害魔法をかけたのである。これをすると、書斎に来ようとしても道順が思い出せなくなる。

イスキローテぐらいになると概念にまで魔法をかけられる。どうやってやってるのかを聞いても、え?出来ないの?と言われるので聞くだけ無駄である。

天才め。(失礼、作者が入り込みました。)


さっき、自身とグラナージに気配消し、認識阻害をかけたのと同時にその阻害魔法を解いたのである。

そのため、この執事は書斎の道順を思い出し、たどり着けたという訳だ。


「お茶遅くなりまして、申し訳ありませんでした。」

「問題ない。」


ティーカップにお茶を注ぐ音が響く。


「お待たせしました。どうぞ。頭がスッキリするようなものを選びました。」

「ありがとう。」


一口飲んだ。


「さすがだ。ノルート。上手いよ」

「勿体ないお言葉でございます。こちらの腕は落ちていないようで良かったです。」

「…」


書斎の場所を思い出せないのは相当マズイ。

皇帝は数少ない信頼出来る者の体調を案じていた。


「空気が少し悪いので。窓を開けてもよろしいでしょうか。」


そう言って執事は窓に向かう。


(え!?やば!?)

イスキローテは動揺し、その場を動こうとしたが、グラナージが制止した。

(下手に動くと、余計ダメだ。)


「ダメだ!!」


滅多に感情を出さない皇帝が叫ぶとまではいかないがそれに近しい大声をあげたことに、執事は驚いた。


「申し訳ありません。差し出がましいことを」

「あ、いや、悪い。資料が飛んでいったら困ると思ってな。部外秘のものだから。」

「あ、配慮が足りていませんでした。すみません。」

「構わない。」


「ノルート。しばらく集中して仕事をしたい。私がこの部屋から出るまで、この中に人を入れないで欲しい。」

「かしこまりました。そのようにします。」

「助かる。」

「では。失礼致します。」


ノルートは綺麗なお辞儀をし、書斎を去っていった。



「…。」


「うわ〜。ハラハラした〜」

「上手い返し方だったな。」

「うん!めっちゃナイス!」


「肝が冷えました。何とかなってよかったです。」


「あ、それと執事さんどこも悪くなってないよ〜。書斎のこと思い出せなくなったの、私の魔法の影響だからね。」


「え?」


「ローテが、書斎の道順に対して阻害魔法をかけたから、思い出せなくなるのは当たり前だ。」


「そんなことが可能なのですか?」


「え?普通にできるよ〜」

「ローテは色々、規格外だからな。」

「…え〜?それグラに言われたくない。」


「…。」


どっちも規格外だわ!!!と皇帝は思った。




防音結界と阻害魔法をかける。

「結界はOK〜。それで聞きたいことなんだけどさ〜」

「1つ目。魔鬼のことについて、どれだけ知っている?」



「……。魔鬼というのは、この世に存在するものの時を戻しその時に発生するエネルギーを使い、魔女と同様の力を使う存在であり、その力はイスキローテ様と同等である。そして、この事実は混乱を引き起こすため決して漏らしてはいけない。」


「…それだけか?」


「…まだ、何かあるのですか!?」


「本当にそれだけなの?他には〜?グラナージのこととか」

「俺に関することを何も伝えられてないのか?」


「…え?」


(これがめんどくさいからと皇室と関わらなかったことの結果か〜。あ〜。やらかしたな。)

(いつから伝えられなくなったんだ?)



(魔鬼の情報だけでも結構胃が痛いのに。まだ何かあるとか、勘弁してくれ…)


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