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第5章-2

 闇は、大陸のほとんどを覆っていて、陽光も遮られていた。昼なのか夜なのか、もはやわからない。


 草は枯れ果て、木は根腐れを起こしている。大地は割れ、そこから赤と紫の煙が上がっていた。


 唯一闇に侵されなかった城下町の地下シェルターに、アルスたちは訪れていた。と言ってもアルスはシェルターに入らず、先に(そび)え立つ半壊した城をじっと睨んでいた。ヴァルストと同じ闇の種族がシェルターに入れば、ホーリアの大地を踏んだ時と同じように焼失してしまうからだ。


 闇に侵された地は聖なる力を失っているため、アルスでも問題なく着地できた。


 生ぬるい風が、前髪を揺らして右眼を覗かせる。さっきからズキズキしていて煩わしい。ヴァルストの『心の闇』から生まれた力に反応しているのだろう。時折感電したかのような痛みが走り、その度に目を押さえていた。


「……大丈夫?」


 ちょうど目を押さえて俯いていた時、シェルターから出てきたヘイレンが心配そうにアルスを見上げていた。


「なんかすごく辛そう……」

「ああ……正直鬱陶(うっとお)しいな」


 ラウルが腰に着けてくれた聖石(ホーリーストーン)にそっと触れてみる。指先が一瞬熱くなるが、すぐに引き、目の痛みを和らげた。


 その様子を見ていたヘイレンは、聖石を見るなり胸を押さえた。


「ラウル……」


 そう言って、ポーチから魔法石を取り出した。水色と白のマーブル柄の石が、彼の手のひらにすっぽり収まっている。


「これ、ラウルがくれたんだ。シェラから貰った魔法石は、もう全部使っちゃった」


 風の国ヴェントルの首都エクセレビスとトア・ル森で、いずれも赤毛のオッドアイと遭遇した時に投げつけたそうだ。


 この石から強い聖なる力を感じ、思わず1歩退いた。ヘイレンは察したようで、素早くポーチに仕舞い込んだ。少し考えて、彼はハッとしてアルスを見た。


「この石、ヴァルストに当てたら……倒せる?」


 アルスはポーチを見据えながら「たぶんな」と返した。白色は聖属性、水色は水か氷といったところか。


「だが純聖属性では無さそうだから、そいつ1個では消滅させられないだろうな。心の臓にでも突っ込んでやればいいが」


 想像したのだろう、ヘイレンは身震いした。


「あいつに向かって投げつけてくれたら、俺が爪で石ごとぶっ刺してやる」

「で、でも、それって、石壊れちゃうよね?」

「魔法石は壊れることで魔法を放つんだ。凝縮された強魔法が一気に解放される。持ってかざせば壁を作る。シェラから聞いただろ?」

「壁を作る、は聞いたけど、敵に向かって投げたら魔法が放たれて攻撃できるって言ってた。壊さないといけないなんて言ってなかったけど……」


 わりと重要なところを伝えなかったのは、ヘイレン自身が石を壊す術を持っていないからだろうなと思った。


「どうして教えてくれなかったんだろう?」


 首を傾げるヘイレンに、アルスは思ったことを口にした。すると彼は「なるほどー」とあっさり納得した。でも、と少し不満そうに続けた。


「相手が無傷だったのは、壊さなかったからなんだね……。でも、あの時確かに氷が敵に向かっていったのになぁ。いくつか当たったようにも見えたし。……でも助けてくれたし、まあいっか」


 あっさりと不満を投げ捨てた。


 それにしても、と、ヘイレンはすっと視線を城に向ける。風が彼の金髪を撫でる。彼の横顔を見下ろしていたが、不安と憤りが入り混じっている様子だった。


「ねえアルス、ラウルはヴァルストの駒にされちゃったんだよね……?もしかして、ボクたちを襲ってくる?」


 振り返って不安の眼差しで訴えてくる。


 アルスが言いあぐねていると、シェルターからシェラが出てきた。またも強い聖属性の力を感じたので、思わず目を見張った。真っ白な石が彼の両手に一つずつ収まっていた。反射的にシェラから離れた。


「ごめん、アルス。腰に着けてる聖石の何倍も強い石だから、キツイよね。これ、ヘイレンに渡すから、ポーチに入れておいて」


 そう言いながら、シェラはヘイレンにポーチを開けさせ、そっと入れた。蓋が閉まると遮断されるのか、焼かれるような力は感じなくなった。


「その聖石なら焼失させられるだろうな。かざすだけでも十分アイツを弱らせられそうだ」


 アルスは丸く膨らんだポーチを眺めながら頷いた。対するヘイレンは、少し不安気だった。


「これ……アルスも焼失しちゃうんじゃ?」


 一瞬時が止まった様に感じた。シェラの手元にあるだけで身体が焼けるように熱くなるのだ。壊れたら彼の言うとおり、自分も死ぬ気がした。


 しかし、それでもいい、と同時に覚悟を決める自分がいた。アルスは首を振る。


「黒の種族は呪われた一族だ。ヒトから闇を奪い力を増幅させ、ヒトを支配したり邪神竜みたいな魔物を生み出したりする血族は、滅びるべきなんだ本当は」


 邪神竜、という言葉に、シェラの身体がびくついた。ヘイレンも「えっ」と目を丸くする。ちらっとシェラと目が合うが、その視線が痛く刺さる。言うべきでない単語を出してしまったと後悔した。


「……すまない、余計なこと言った。忘れてくれ」


 思わずふたりに背を向けてさらに距離を取ってしまう。このまま闇の鎖の気配を手繰り寄せて、ラウルを助けに行こうかと思った時、その気配が上からやってきた。


 矢が数本、闇を纏って向かってくるのを、シェラはヘイレンをかばいながら氷の壁を作り、アルスは短剣を腰から抜いて鉤爪に変化させ、薙ぎ払った。


 アルスに向いていた矢はバラバラと壊れて散り、シェラたちの方は壁に当たって崩れていった。辺りを見渡すも、ラウルの姿は見えなかった。鎖の気配もわからなくなってしまった。


「ラウル、どこだ……」


 シェラが槍を出して構える。アルスはじっとヘイレンを見ていた。シェラと背中合わせに立ち、ポーチに手を入れ、やや腰を落として構えている。しかし、あちこちと視線を移していて落ち着かない。自分たちが感じていないものを追っているようだった。


 アルスはゆっくりとヘイレンに近づく。魔法石を投げた際に砕く為に。傍にいたシェラと目が合った瞬間、ヘイレンが振り返って叫んだ。


「来る!」


 シェラが槍を突き立てた。地面から氷が張り巡らされ、アルスたちを囲んだ。ドーム上の壁が出来た瞬間、ガンガンと矢の当たる音が降り注いだ。


 複数の射手(しゃしゅ)が一気に射てきているのかと思うほどの矢の量だった。身動きが取れない。シェラの魔力もどこまで()つだろうか……。


 「エール!」と叫びながら、シェラは右手で槍を立てたまま左手を横に振った。壁の向こう側で氷狐(ひょうこ)が矢を片っ端から氷で砕いているような音がした。


「ヘイレン、ラウルの気配感じ取れる?」

「矢と氷でわかりづらいけど、近くじゃないかも。遠くから放ってきてるような……」


 シェラとヘイレンのやり取りを聞きながら、アルスは右手をかざして集中した。ワインレッドの眼がぼんやりと光る。


 闇よ……鎖を……とらえろ……!


 壁を越え、無数の矢と氷が乱れ打つのを避け、ずっと遠くの、崩れた建物の上で番えるラウルの姿を捉えた。


「いた!」


 アルスは勢いよく地面を蹴り、闇の力を纏って飛び出した。氷のドームを壊すことなくすり抜け、そのままラウルの元へ一直線に突き進む。向かってくる矢を鉤爪で払って壊しながら距離を詰める。


 ラウルの姿をはっきり捉えられる程の距離まで近づいたと思えば、相手は飛び退って距離を取り矢を大地から生成して素早く射る。それを薙ぎ払って壊す。その繰り返しだった。


「このままじゃ(らち)が開かないな……」


 矢が飛んで来なくなったので、氷の壁を消したシェラはアルスとラウルを交互に目で追っていた。だんだんと彼らが近づいてきているように思えた。シェラはエールに命じた。


「凍結!ラウルの動きを止めて!」


 エールは飛び出した。アルスを射ることに集中していたラウルの背後で、氷狐は息を強く吹きかけた。しかし、彼は寸前に姿をふわりと消した。氷の息吹は、前にいたアルスに降りかかる。


「あ!!」


 思わずシェラとヘイレンが同時に叫んだ。すんでのところでアルスは横っ飛をするも、左足が当たり凍ってしまった。


「……つっ!!」


 受け身をとって前に1回転して起き上がるも、凍った左足に体重がかかった瞬間に激痛が走り、右膝をついてしまった。体温が下がったのか、指先に冷えを感じる。


 気配を感じて見上げると、複数本番えてアルスに狙いを定めるラウルがいた。瑠璃色の眼は輝きを失い、瞳孔が開いている。この距離では確実に射抜かれる。凍った左足に当たれば粉砕される。何としても避けなければ。


 アルスは覚悟した。右手に魔力を集中させ、赤黒い炎を出した。それを見てラウルが矢を放つ。その矢を殴るように手を回した。


 鉤爪に、拳に、矢が当たる感触を得た。右膝を地から離し、全体重をかけて地面を蹴る。一気にラウルに詰め寄ると、右手を左から右へと薙ぎ払った。ラウルは飛び退ろうとしたが、鉤爪が胸元を掠った。


「!!」


 ラウルの体勢が僅かに崩れた。炎が彼の視界を遮るように取り巻くと、アルスは右手を後ろに引き、左手でラウルの右肩を掴んだ。そして、右手を突き出した。鉤爪はラウルの胸を貫いた。同時に、鎖の切れる音がした。


「ぐはっ!!」


 ラウルの身体から鮮血と共に赤黒い靄が飛び出した。アルスは鉤爪を消し短剣に戻すと、剣は心の臓のわずか下に刺さっていた。それをゆっくり抜いて落とし、素早く傷口を右手で押さえた。脱力して倒れかかるラウルを抱き止める。耳元で彼の弱々しい呻き声がした。


「鎖は解いた。……耐えてくれ、頼む」


 ラウルは何か話そうとしたようだが、咳き込んで吐血した。アルスの背が彼の血に染まってゆく。


 シェラが駆け寄ってきて、アルスの右手に触れた。手を離すと、シェラは瞬時に傷口を押さえて念じた。氷の膜が傷を覆う。


「アルス、僕が支えるから……」


 そう言って召喚士はラウルの身体を自分に預けるように促した。ゆっくり慎重に身を預け、一歩下がろうと左足に重心を移動させた瞬間、激痛が走った。


 力が抜け、尻もちをついて転がった。左足は凍っているはずなのに冷たさは感じない。凍って感覚が無いだけだろうかと思ったが、むしろ、焼けるような、刺すような痛みが全身を駆け巡って顔を歪めた。


 痛みの元を探ると、左太腿に矢が貫通していた。


「くっ……」


 奇跡的に粉砕は免れたようだ。アルスは矢に手をかけたが、動かす前に手を止められた。見ると、ヘイレンが息を切らして涙目で見下ろしていた。


「死んじゃう!」


 今まで聞いたことのないくらい大声で叫ばれた。驚きのあまり、アルスは矢から手を離した。それを見てヘイレンが両手で腿を押さえた。


「アルス、足の付け根を押さえて。この矢、元はラウルの魔力だから、時期に消える。その瞬間にボクは傷口を強く押さえるからね。足、動かさないでね!」


 アルスは呆気に取られていた。そうしているうちに矢が光り始め、サラサラと砂のように崩れて消えていった。すぐさまヘイレンが傷口を押さえると、熱いものが全身を駆け巡った。


「んぐぁ…っ!」


 一気に気が遠くなり、目の前が真っ暗になった。








 誰かが俺を呼んでいる。


 聴き慣れた、けれども久しぶりに聴いた声だった。


 ゆっくりと目を開ける。薄暗い部屋のベッドに仰向けで寝かされていた。脈を打つような痛みを覚え、声が漏れる。汗が首筋を伝っていく。呼吸が浅い。


 そっと視線を動かすと、黒のチュニックとズボン、紺色の羽織りを着た、オッドアイのジンブツが様子を窺っていた。右眼は紫色、左眼は柘榴石(ガーネット)の色だった。アルスは目を見開いた。


「シェイド……!?」


 思わず頭を上げたが、激痛で力が抜けた。身体が熱く、目眩がした。


 シェイドは無言でアルスの胸元に左手を当てる。色白く長い指を持つ美しい手に反して、がっしりとした筋骨隆々の体格。それなのにゴリゴリのマッチョではなく、むしろ華奢に見える。


 そんなことを改めて思いながら、兄を見据える。ほんのりと、柘榴石に染まる眼が光を帯びている。胸元の手からは紫色の靄を出し、アルスの身体に浸透させていた。少しずつ痛みが和らぎ、目眩も治ってきた。


「ヘイレンの癒しの力が無ければ、助からなかった。それくらい重傷だったんだよ」


 やや高めの優しい声に、アルスはひどく安堵した。


「キルスに傷つけられて、ヴァルストに血と魔力を奪われたって……もう生きてないかもしれないと聞いてたが……生きててよかった」


 そっと、胸元の兄の手に自分の右手を重ねる。


「キルスに魔法で逃がしてもらって……彼方へ吹っ飛ばしてもらった。どこかの森に墜落して、ここで死ぬんだなと覚悟をして……気がついたらヘイレンが私の傷を治してくれていた」

「ヘイレンが……治した?あいつの力は聖属性じゃないのか?」


 シェイドは微笑み、首を振った。


「聖でも光でもない、何にも属さない力だ。彼はきっと、幻獣だったのだろうね。どういうわけかヒトの姿になってしまった、といったところか」


 魔法だけでここまで読みとる兄に脱帽する。同時に頭が回ってなかったことに気がついた。


 ヘイレンは、アルスに力を使ったのだ。


 だから、今、生きている。


「ヘイレンは……今?」

「地下シェルターで休んでる。しばらく起きれそうにないかもね。かなり衰弱していたから……。シェラードが途中で力を使うのを止めたみたいだけど、止めていなかったら……絶えてたかもしれない」


 そうか、とアルスはため息をついた。ここ数日、頻繁に癒しの力を使っているのではと思った途端、急に不安に駆られた。


 ヘイレンが自分たちの傷を癒やし続けて力尽きるなど……あってはならない。


 ひとつ聞いてもいい?と、遠慮がちにシェイドが問いかけたので、小さく首を傾げる仕草を見せた。


「彼は……どこから来たの?この癒しの力……現代ではあり得ない力じゃないかって気がして」


 感性が鋭すぎて呼吸を忘れてしまった。兄は思わず「息して」とつっこむ。思い出したように息を吐いた。


「ヘイレンが言ってたことだが……時空の裂け目に飛び込んで、この世界に来たんだと」

「空、森、海に同時に起きた時空の裂け目……の一つから来たのか……。時空の裂け目は過去から未来へ渡る一方通行だと言われているから、彼は過去からやってきたということになるね」


 シェイドはしばらく黙って何か思い巡らせていた。やがて、ハッとしてアルスと目を合わせた。


「ヒトの姿に変わってしまったということは……彼の本来の姿である幻獣は……現代に至るまでに絶滅したのかもしれない」

「ぜつ……めつ……!?」


 衝撃的過ぎて言葉を失う。シェイドは頷く。


「彼が『その時代』からいなくなったことで、ある種の幻獣が絶滅した。絶滅したということは、現代では存在しないから……現存する姿である『ヒト』へと変化(へんげ)しこの地に出てきた……と考えられるな思って」


 その考えは当たっていそうな気しかなかった。兄は、あくまで私の妄想だよ?と笑ったが、アルスは首を横に小さく振った。


「マジかもしれねえぞ、それ……」


 痛みを忘れてしまっていて起き上がりかけたが、シェイドの左手が制御した。また激痛が走り、顔が歪む。


「まだ動いちゃだめ。今すごい痛いでしょ?」


 シェイドは苦笑していた。アルスもつられて口角が上がる。脈に合わせて痛みに見舞われていた。






 しばらくして、シェイドはぽつりぽつりと現状を話し出した。

 ラウルはエールに運ばれて、ホーリアの地下シェルターで治療を受けているが、意識は戻っていないという。シェラとヘイレンも同じ場所にいるそうだ。


 アルスのいるこの場所はというと、地下シェルターから少し離れた、今や廃墟と化した療養所だった。奇跡的に内部は破壊されていなかったので、治療に使えるものには困らなかったというが、唯一水の確保には途方に暮れたとか。


 なぜシェイドがここにいるのかと問うと、アルスの生命力が極端に弱まったのを感じて、闇の国ヴィルヘルから駆けつけたらしい。兄は魔力や生命力を捉える感性が強く、特に兄弟の力は非常に強く感じているそうだ。


 そう言われると、なんだか見張られているような感覚になるが、「いつも察知しているわけじゃないから安心して」と微笑む。シェイドが微笑むだけであらゆる『不安の闇』が取り払われる。


「良いタイミングで彼女たちが来てくれたから、どうにかなったよ。霧も水の力だし、何よりも手際が良くて……本当に助かったよ」


 彼女たちとは、フレイとミスティアの事だった。イルム王を連れてダーラムに戻ったフレイは、ミスティアに散々「どうしても行きたい」とお願いされ、連れてきたという。


 噂をすれば、『彼女たち』がアルスの様子を窺いに来た。ふたりとも目を合わすなりホッとした表情を見せたが、それはすぐに消えた。


「起きて早々嫌な話で悪いんだけど……ヴァルストが城の外にいて、あなたを……連れてこいと」


 フレイが怯えた声で話す。なんで俺なんだ、と眉間に皺を寄せる。同時にまだ話が出来る状態にあるのだと認識した。


「言う通りにしたら闇に囚われそうだな。キルスやラウルを縛った、あの鎖に」


 どうしたものかと考えるも、痛みが思考力を削いでくる。ふと、ミスティアが左膝あたりにそっと手を当て、目を閉じて念じた。静かに白い霧が現れ、左太腿に巻かれた包帯を包み込む。痛みと共に、意識も遠きそうになる。


「半刻(約1時間)もすれば傷は塞がるわ。それまではキツイだろうけど……がんばって」

「ずっと……魔法を使い……続ける……つもりか?」


 意識が朦朧とする。ミスティアはゆっくり頷いた。


「大丈夫よそれくらいなら。眠れば治癒力が高まるから、今は……」


 最後まで聞けず、ついに意識が途絶えた。

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