天馬の軌跡 -闇の紅玉髄-

空、地、水界から成る『リヒトガイア』。そこはヒトと魔物が共存し、魔導士や幻獣も存在する世界。

　ある日突然『時空の裂け目』という、文字通り何らかの事情で空間が裂ける現象が起きた。魔力を持つ者は酷い頭痛に襲われ、酷い時には目眩も起こす。そして裂け目からは必ず『時空の旅人』という過去に生きたジンブツが飛び出してくるのだ。


　
　『心の闇』を己に取り込む力を持つ『黒の一族』の末裔アルスは、とある海岸で気を失っていた青年ヘイレンを助けた。彼は自分の名前以外の記憶を失っており、何故海岸に倒れていたのか、何処から来たのか何も分からなかった。

　アルスは彼を連れて、地界最大の国アーステラの首都ダーラムに向かったのだが、途中に訪れた港町ポルテニエで、闇の靄(もや)に襲われる。身を挺してヘイレンを守ったアルスだったが、闇の魔力を奪われて気を失ってしまう。その後、駆けつけた召喚士シェラード(シェラ)にふたりは助けられる。

　シェラはアルスとダーラムで会う約束をしていた。『時空の裂け目』が各地で生じた事や、とある事件が地界で起きた事を伝える為に……。その地界で起きた事件を聞いたアルスは、ひとり事件の真相を探ろうとする。何故なら自分と同じ血族のジンブツが起こした事件だったからだ。

　一方ヘイレンは、シェラと行動を共にする事になるのだが、数々の不思議な現象に見舞われていく。自分は何者なのか。何故リヒトガイアにいるのか。どうやってこの時代にやってきたのか。この現象を通じて、ヘイレン自身にも変化が……？

　やがて、『時空の裂け目』を経て過去からやってきたあるジンブツが、天空界最大の国を己の力で滅ぼそうとする。何故そんな事をするのか？止めなければ天空界が、リヒトガイアが危ない！

　彼らはそのジンブツを止める為、戦いに身を投じるのであった……。