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魔女

 魔女とはトランス聖帝国に認められた聖女が堕ちた者の事をそう呼ぶ。

 聖帝国では、魔術は忌避される者であり、魔術師が世界唯一完全に認められていない国である。聖帝国が国教としているアンドロ教は世界で最も信仰されている宗教であるが、カロリール家があるパナイト王国では魔術を使うことが推奨されている為、アンドロ教とは仲が悪く、土着信仰が栄えている。


「なので、魔女の烙印を受けた者は逃げれた者の大半はこの国に来ます。ただ、我が国の南部には来ません。何故だか分かりますね。」


「はい、此処が一度も他国に侵略されたことがないからです。」


「そうです。その為、移民をあまり好みません。他国どころか南部以外の他領からの人もあまり好きではないのです。」


 南部と南部以外ではこの国での価値観が少しずれている。

 そもそもこの国は島国であり、前世で言うイギリスのデカイ版みたいな立地と大きさなのである。

 その為か、昔は大陸側からの侵略をされることが多かった。そのほとんどが南部とは逆の北部から侵略を許している。

 それは、カロリール領が最南端に位置するからである。

 侵略が盛んになった時にはもう超人だったカロリール家は既に他国どころか国内でも恐れられているようになっていた。

 国のほとんどが侵略された時も、カロリール領だけは、敵兵は一歩もカロリールの大地を踏む事なく殲滅された。

 カロリール家の逸話でこう言うものがある。その時の当主は、内政に力を入れようとしていた。それなのに、戦争が始まってしまった為国内最大戦力であるカロリール家が出ない訳にはいかなかった。

 だから、早く戦争を終わらすために、ある作戦を実行した。

 この国と戦争する為には海を越える船が必須な為、敵国の全ての港町に当時のカロリール家一同が泳いで乗り込んだのである。そこで、攻撃してくる敵兵を無視して戦艦から漁船まであらゆる船をぶっ壊し尽くしたのである。

 敵味方に死傷者を一人も出さずに船だけを壊す姿はまさに、化け物の様だったという。


「そう言う事なので、この家に入っている魔女の血もかなり薄まったものでしょうに、こう言う事もあるのね。」


「えぇ、ピックだもの。その気になったら、聖女にしか使えないと言う聖術も使う事は出来るわ。」


「いや、それは流石に無理でしょう。」


 ヘラ姉さんのあり得ない発言にカマラさんがツッコンでいたが、それが出来るのである。

 聖術は、聖女しか出来ないと言われているが、そもそも聖術は処女の中でたまに使える事ができる能力なのである。

 なので、教会に認められなくても使える人は使える事がある。それが聖術である。

 でも、男性は絶対に使う事は出来ないものである。

 聖術は魔術と同じく聖力と言われるエネルギーを生み出す臓器が必要なのである。その臓器は俺が初めて発見した為、正式な名前はないが、俺は聖臓(せいぞう)と呼んでいる。

 これは、子宮内にあり、子供を胎内にいる時期に本領を発揮する。その為、身籠っている時期、正確には受精したタイミングから聖術が使えなくなってくる上に受精してから三ヶ月になると聖術を一切使えなくなる上に受精すればする程聖力の生産性は低下する為、聖女は処女時代が一番強いのである。

 男性には子宮ないので、当然この臓器も存在しない。

 ただ、俺は特殊な身体は、魔女のDNAから臓器を製造する事が出来たと言うよりもう既に出来ていたので試しに使った。そしたら、聖力の生産も問題ない上に聖術も使えたのでこっそり父に報告したところ、口止めされた上に緊急でもないから限り許可なくの使用を禁じられた。

 なので、この事実を知っているのは、父とその側近兼親友である執事長のジョージだけである。

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