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銀白色の涙  作者: どらえもん
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カリホルニウムの危険性

 カリホルニウムの危険性


 「本題に入りますが、1号機のメルトスルーした物質は何か。政府はデブリとか言って誤魔化していますが、何であるかは推定しているはずです」

 「そうですね」

 「物理の法則から言って、メルトスルーした物質は、高温高圧下の核反応によって生じる可能性のある核物質の中で最も比重の大きいものということになると思いますが、違いますか?」

 「そういうことになると思います」

 「それは、元素記号で最も大きいカリホルニウムですね。」

 「はい。そうだと思います」

 ふう~と、町田は息をついた。

 「カリホルニウムだとすると、プルトニウムよりもっとヤバい。爆発力は広島のウラン型原爆の100倍以上とか。これがもし核物質をコントロールできる技術を持ったテロリストの手に入ったら、超小型のいわゆるアタッシュケース原爆が作れることになる。確か1キログラムあれば、マンハッタンを吹っ飛ばせるとか」

 「その通りですね」

 あっさりと町田の推測を肯定していく中村に、正直すぎるだろという突っ込みを心の中で入れながら、町田は続けた。

 「確か100グラムで7兆円の価値があるとか。1キロでマンハッタンが吹っ飛ぶなら、ウォール街はもっと払うかもしれない。経産省も財務省も目の色を変えて回収するつもりなんですよね」

 「はい回収指令が出ています」

 「そこは、たぶん秘密だったんじゃないかな」

 中村が、はっとした表情を浮かべる。

 「あなたからは聞かなかったことにするから。安心して。もっとディープスロートの情報源もあるし」

 中村を送り出した町田は、この情報をどう扱うか、思考の海に沈んでいた。カリホルニウムの半減期は、同位体によって2年半から898年とかなり幅がある。米軍から借りた無人ロボットによる回収作戦は、水中で動作できないために失敗したと聞いていた。テロリストの決死隊でも現状は、回収は困難だ。

 「やはり5G技術で無人で動かせる放射能センサーロボットができる時期まで公表は控えた方がいいか」


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